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最高の人生

【テニミュ🎾】4th六角 初演配信後の雑感

※この文はテニミュ歴1年の堀尾以下亜久津以上くらいの人が書いてるので、生温かい目で流し見してくれる人だけ読んでください。

 

 

4th青学vs六角公演、開演おめでとうございます&初日お疲れ様でした!

気が早いかもしれませんが、最後まで全員で走り抜けてくれるよう祈るばかりです。


東京が立川と聞いて「ふーん、青年館でいいか。」となった勢であり誠にスマンですがさすがに埋まってそうでよかったです。

このコンテンツで埋められなかったら何がこの箱を埋められるんだよ!? と友達に言われて確かにね……すぎる。

しかし立川にはお見送りが……お見送りが実装されたじゃねえか! お見送り、良い文化じゃねーの!

テニミュ歴1年なのでお見送りされたことないんですよね。えー、いいなぁ、されたいな、お見送り。みんなどんな風にお見送ってくれるんだろう。

看護士……よかったよ……でも将来は……医者になるんだよね?……なってね、医者……アタシ待ってるから……ってkscに言いたい(医者になるのかも分からんし医者になるとしてもkscではない)

 

そんなわけで配信買いました。配信って何度も見れるから……助かるね。


まず前提としてテニミュ歴1年の私は舞台観劇自体がそれほど得意ではないのもあり(スタイル的に)、過去公演を全然観れてないです。20周年記念企画で怒涛の勢いで配信追加してくれてる分を毎日せっせと観ているくらいのライト勢です。

つまり六角公演もマジでなんの事前知識もないまま観てるので、その辺りご容赦ください。


※ちなみに関東立海だけは毎日観てます。こんな生活をしていたら人は駄目になる。用法、容量を守ってテニミュを楽しもう。毎日の関立摂取は明らかにオーバードーズです。


前置きが長くなってしまってすみません。

以下モヤったところだけ覚え書きです。

良いところももちろんたくさんあるんだけど、モヤってるところ一回整理したい意図でこれ書いてるのでめっちゃ批判的な人みたいですいません。ゆるして。

 

 

■長くない?

長い。まじで。

生まれて初めて観たテニミュとなった4thルド吹でも長い……尻が痛い……となり、そして4th関東氷帝ですら、いつまで続くんだこの試合……永遠に見ていたいな……そんなわけないだろ!尻が死ぬ!! となったんだから、今回が長いと感じないわけがなかった。これはもう本公演時間を出された時点で分かっていたので、おおむね予想通りではある。

ていうか緑山って……どこ? すぎたし何なら観た後に原作出してあ、あ〜! 君たちか〜! になった(まじで事前に読み直しておくべきだった)

緑山戦思ったより長かったし何ならその前の手塚旅立ちで2曲? 3曲? くらいあってもうこの時点でやばい、この公演長いかもしれない……と思いながら見てしまった。一度長いな…‥と感じると体感時間がどんどん引き伸ばされてしまう。

手塚旅立ち→大石悩むの曲とか内容重複してるところあったし、別に1曲くらいで良かったんじゃ? と思わなくもないが、このここ全員で歌わなくてもよくない?は4thくんどころか最近必死に見てる3rdくんでも割と良くあるので、細かく言及してたらキリがないのでやめておきます。

緑山戦については後述。

 

 

■「上に行こうよ!」は言わんだろ

これマジで一番気になってしまって、これ言われた瞬間に

言うわけないだろ! 越前リョーマが! そんなことーーーーー!!!!!

になっちゃって気づいたらS3終わってて大反省した。目の前が見えてなさすぎる。

あまりにも「言わなそう」すぎてそんなセリフあったか!? となり、全編終わった直後、大慌てで原作を読み返してあのへんの流れをもう一度整理したんですが、やっぱり言ってないじゃん。

言ってないよ! そりゃ! 言わないもん!

 

越前リョーマにとって「俺は上に行くよ」は大事も大事、彼の主人公格パーソナリティを固めるにあたって絶対に外せないキーフレーズだと思ってるし、だからこそ俺は上に行くよ! 冷たく燃え上がる〜心の中の炎〜だったわけ……ですよね? 突っ走れそして追い越されるな、俺のライバルは……俺だ!なわけです……よね?

じゃあ何でこんな言わないだろうがそんなこと!になってるのかを整理するなどします。

 

越前リョーマってクール皮肉屋生意気負けず嫌いっていう、当時のジャンプにしてもかなり挑戦的な主人公像なんですよね。テニスって結局個人競技だから、こういう「個」の強さが描きやすいし、「個」の連鎖こそがテニスの王子様の面白さだと思う。

 

序盤の越前といえば、今までその辺の奴らには負けなしの天才少年、だが一人だけ勝てない相手がいる、そいつを倒すためにテニスをやってる……という既に面白キャラ設定引っ提げて出てくるわけですが、つまり初期の越前の目標って、越前南次郎ただ一人なんですよね。

しかし青学に入学し、レギュラー争いと称してクセの強い先輩たちと試合し、高架下で手塚にボコボコにされ、挙げ句の果てには「青学の柱になれ」とかわけわからんこと言われて、越前は気づくわけですよ。「親父以外にも強い選手がいる」という当たり前の事実に……

そして大いに喜ぶわけです。親父以外にも勝ちたい相手ができた。目の前の手塚、決着のつかなかった不二、そしてまだ見ぬ全国区のプレイヤーたち……そいつら全員に勝ちたい! 大好きなテニスで、負けるもんか! となるわけですね。

しかしですね、ここで重要なのは、この主人公成長系譜にはほとんど他人が関わってこないということです。書き方が難しいな……関わらないわけではないのですが、それはあくまで「対戦相手」なのです。横並びではない。

越前にとって最も重要なのは「コートの向こう側にいる相手」なんです。

彼は常に前を向き、そして上を目指している。あくまで越前リョーマを始点とした直線的な構図であって、決して横並びの構図にはなってないんですよね。

これは別に青学の絆を否定しているわけではなく、単に越前という主人公の「在り方」がこうした構造になっているというだけの話でして……

つまり越前は「みんなでいっしょに頑張ろう!」と横並びで全員で手繋いでゴールするタイプでは全くなく、むしろ「俺は先に進むけど、アンタはどうする?」と涼しい顔して先頭を走りながら生意気にも後ろを振り返って不敵に笑って見せる……その様を見た仲間たちはコンニャロ!と奮起する(負けず嫌いナンバーワンは俺だ)という画になるわけです。

越前はそういう主人公なんですよ。背中を見せる……とまではおそらく当人は全く意識していないでしょうが、越前が先に進む姿をみて、結果的に周りが頑張ることができる。

そういう、勝負にこだわり、テニスを楽しむ象徴としての主人公なわけです。

これがね、竈門炭治郎さんだったら話は別なんですよ。炭治郎さんは言いますよ。頑張ろう! 俺たち全員で生きて帰るんだ! 玄弥、頑張れ! 俺も頑張る! ってこの間も言ってましたよ。でも越前は…………越前はそうじゃないんだよ……!

もしかしたら令和の越前リョーマって竈門炭治郎さんなのかもしれない。だとしたら、分かるもんな。(分からん)

 

  • 青学の柱とは何か

個人的には4thくんの詫び柱は良かったと思ったんです。確かに始まった瞬間にここで柱!?とは思いましたが、その後原作読みにいって流れを復習したら、まあそこで高架下を入れるのは、流れの解決としては丁寧だなと思えたので。(それはそれとしてオタクに叩かれすぎた詫び柱だとは思った)

 

あの時の越前って珍しく、というか作中で初めて精神的に結構追い詰められてるんですよね。関東氷帝で(書き方が悪いかもしれませんが)「手塚の代わり」に青学を勝利へ導き、そして手塚が離脱し、名実共に青学の柱にならねばならないと、彼は薄ぼんやりとですが思い始めているわけです。

「あれ、俺、もしかしてマジで青学の柱にならなきゃいけないのか?」状態ですよね、少なくとも原作六角時点の越前って。

そして彼は関東大会準決勝、立海不動峰、切原対橘の試合を通りすがりに目撃した瞬間、明確にもっと強くならないと(そうしなければ柱にはなれない)と自覚するわけですね。

切原先輩(関東の赤也好きすぎて切原先輩と呼んでる)は序盤から顔見せしてくれてる強敵ポジションで、彼は彼の役割をここでかなり効果的に発揮するわけです。この橘戦勝利→越前との野良試合→越前覚醒までですね。

切原先輩の強さを目の当たりにした越前はいよいよ自覚し始める……のですが、ちょっと今回の演出してだとタイミングがズレてるような気がするんですよね。

 

それこそキラクくん戦でのソロは結構良かったですし、勝つまで負けないという前回の手塚曲を踏襲することで、越前も柱への認識を強めているというステップの提示としては良かった。

ていうかひかるのリョーマイケイケすぎてこんなん負けるわけないだろみたいな空気出てて良かった。そこまで! そこまでで良かったんですよ。

柱にならなきゃ、もっと強くならなきゃ、手塚部長はいないんだから……!まででよかったんですよ。

前述した通り、越前は目の前の敵を倒すこと、そして上へ行くことしか考えてないので、ここの「強くなる」も言ってしまえば越前一人の問題でしかないので。

確かに根底には青学の勝利のため、という意識が着実に芽生え始めている……のが描きたいのだという気持ちは分からなくもないのですが、この時の越前には周りを見ている余裕なんてないはずなんですよ。

今まで自分一人で、勝手にテニスしてきただけの越前に、チームメイトを思いやるなんて思想は基本根付いてないない。ましてやチームを率いてきた経験なんてない。

そんな越前が手塚の不在によって自らの立場を意識し精神的に追い詰められる……という流れがマジで物語としてめっちゃ面白いので、ここの段階を履き違えられるとなんか違う……と思ってしまう。

 

そもそも原作だと越前は海堂の試合、観てすらいないですからね(アップしていたため)。海堂先輩勝っちゃったら俺出番ないな〜くらいのテンションでアップしてたはずじゃないですか。そこから海堂先輩がんばれ、上に行こうよ!はかなり無理があるのでは……二段階くらい飛び越してるって。

だってアップしにいって隣の試合見てショック受けて帰ってきてみんながわーい!決勝だー!て言ってる中で越前は顔を白くしながら大石に橘さんって……全国区すよね? て聞くんですよ。おめでとうの一言もなく。言う余裕がなかったってことじゃないですか。それほど視野が狭くなった状態の越前が……一緒に頑張ろうみたいなこと、言えるか!? ってなりま……なりません!? 今なってるんですよ私は……(大混乱)

 

  • なぜ関東立海まで待てなかった?

ていうか越前が先輩を応援するやつって関東立海S3であるんだからそれで良くないか。

ほんとにあのシーン、大好きで〜………マジで乾のこと好きだしみんなも乾のこと好きだし越前も乾のこと好きだし、ここで乾が勝たないと優勝できないし、あの乾先輩がデータ捨てて過去を凌駕するために奮闘してて、あの乾先輩が汗まみれでコートの中走り回ってて、そんなん絶対負けたくないし、絶対みんなで勝ちたいし、そのまま勝ちを繋いでくれたら俺が絶対、俺が絶対勝つから! 

だから!

頑張れ、乾先輩ーーー!!!!!!!

これ。これよ。これなんよ。

シンプルにこれ好きすぎて、これあるんだから無理して入れなくて良かったんじゃない? の気持ちすらある。

ただでさえ追い詰められていた越前が、青学としても追い詰められて、そしてようやく出てくるのがあの大声なわけじゃないですか。

みんなの前であんなふうに叫ぶ越前、見たことないよ……にならなきゃいけないんですよ。一人で、誰もいないところでエールを送るなんて、するか? いつも一人で勝手に強くなってるだけの男が……やっぱり言わなくないですか?

 

 

■キラクくん戦

前項目がありえんほど長くなってしまいましたが、柱に関連してキラクくん戦について触れておくべきかと。

4thくん、突然現れたビジュ良すぎるキラクくんにオタクが全員メロメロになるんだろうなという大方の予想を良い意味で裏切らなかった初演すぎてなんか笑ってしまった。まじでキラクくん誰? すぎたのに、なぜか原作の500倍くらいカッコよく見えた。

でも知らなすぎて(本当にごめんなさい)、あの公演中に自信喪失からの立ち直りまでやられてもあんまり感情移入できなくて申し訳なかった。何度か見ればもっと頑張ろう的な曲にもう少し入り込めるかもしれない。

(何度か見る前提なのもどうなん? と往年の議論を蒸し返すのもアレなので割愛)

 

まあ本当に覚えてなかったのでここも原作見返してきました。あ〜! あったねえ〜! なんかゆるい学校で、お父さんが有名で、ね〜! みんなはちゃんと思い出してから見てください。ほんとすいません。

そもそもキラクくんと越前の試合って、お父さんから英才教育受けてきたキラクくんと、親父から常にボコられてきた越前の、言うなれば教育方針の違いとその結果みたいな話が主なんですよね。それを越前ソロではうまいことまとめてたな、という印象。

何で緑山戦をやるのか、六角戦では越前の見せ場が少ないから、ここを入れることでカバーしたかったのかな、と過去公演見てない人間なりに思うなどしました。

しかしこのキラクくん戦において最も重要なのは、やはり越前南次郎なわけで……あんなシルエットで済ませてよかったのか? すごくもったいなく感じてしまった。

ていうかその後に柱やったんだから、そこで柱やるならさっきの南次郎の話に絡めれば分かりやすかったのでは!?みたいな気持ちにもなり……

(繰り返しになりますが)そもそも柱のくだりって、越前南次郎にフォーカスしていた越前が、越前南次郎以外にも目を向けるって話なので、せっかくキラクくんの話やるならそこも上手いこと使えば良かったんじゃないの……? とオタク的無茶振りを感じるなどしています。もったいないな〜

 

 

跡部景吾、お前はどこにいる?

私、氷帝学園を母校と呼んでおりまして(中学生の時好きだったため)今回の客演もメンツ的には大喜びでしたしトンチキコントやったり跡部くんの家出来てたりして面白かったです。

跡部くんの家の前で他校の試合について歌うのシュールで意味わかんなかったし、跡部くんの私服にバリエーションがあるし、kznくんなんてスーツなんか着たの成人式の時くらいじゃないの!?と謎にはしゃいだり客演のが肩の荷降りてて楽しそうだなと思うなどしました。

 

しかし皆様の様子を見るに、なんか過去公演ではああいう、負けて悔しかったみたいな描写を入れたのははじめて……? だとか?

たしかに負けた後の葛藤的な歌がやたら長かったし跡部くんもソロでそんな歌歌うしで、負けた後の氷帝についてちゃんと描こう!みたいな気概があったのかな? と感じるなどしました。

ふわふわの文になっちゃったな。

 

で、何が気になったのかというと、そういう葛藤を描きたかったのは分かるんだけど、この時の氷帝ってめちゃくちゃ中途半端なんですよね、立場が。中途半端っていうか、いやそもそももう負けてるので全国出れないんですよね、この人たち。

我々は今後の流れを知ってるからアレですけど、この時間軸の彼らは開催地枠で全国に進めるのをまだ知る由もないわけじゃないですか。仕方なしに終わってしまった夏を過ごしてる。


それはそうなんだけど、悔しいなら練習しろよってめっちゃ思ってしまった。

いや原作読んでた時も思った、これは。悔しくてモヤモヤしてるなら練習しようぜ。準レギュラー100人斬りされてあ〜あとか言ってる場合じゃないんですよ。もっと危機感持ったほうがいい。

君たちもう……引退ですよ? 他校の選手に簡単に倒されるような準レギュ100人も放置したまま引退していいのか?

宍戸は……宍戸は! 声だけなのに! 後輩の練習の面倒見てるじゃん! 君たちも練習……参加すればええやん! 跡部の家の前で歌ってる暇あったら練習しろって!

そう考えると宍戸ってめっちゃ偉いな。だから後輩はみんな宍戸に懐くんだよ。すごい面倒見良いもんなあの人。

 

いやこれはただのイチャモンなんでホント良くないです。違うんですここじゃなくて、跡部くんのソロね。

 

跡部くん、手塚への未練タラタラすぎる。ものすごく未練があるんだ、この人。俺はまだコートを去らない自らに意志で決めない限り俺はここにいるだからお前も諦めるな!

分かる。分かるんだけど、今この状況でそれ歌われても、お前はどこにいるんだ!? すぎて混乱する。

だって氷帝……負けてますからね?

氷帝は負けたんだよ青学に

一回戦で負けたからもう夏の大会は終わってしまってる。それなのに俺はまだここにいる……とか言われてもあまりピンとこない。どこにいるんだ、跡部景吾は?

ここにまだいると言われても、氷帝は負けたが青学は勝ってるんですよ。たとえ手塚が療養を終えて戻ったとして、手塚というか青学にはまだ先がある。

今年の氷帝にもう先はないのに、まだ先があるって分からない状態なのにこう謳われても、みっともなくしがみついているようにしか聞こえなくて、それがもうなんか、つらい。

俺様について来い! の後にこの内容歌うならまだ分かるんですけど、今この先が閉ざされた状態で一人コートで黙々と練習されても、いやそれこそ後輩の指導した方が……よくない?

偶然とはいえ活路を見出して死に物狂いで勝ちにくる氷帝が大好きだから、この中途半端な状態で、先を閉ざされた敗者である状態の心理を描くなら、お前らもっとやるべきことがあるだろうがの気持ちになってしまう。

いややっぱり宍戸って偉すぎる。誰よりも後輩の面倒見るじゃん。ホント偉いよ。

 

 

■橘桔平と手塚国光、それぞれの部長像

先ほど切原先輩の話を出したので、これ全然本公演に関係ない話なんですけど、忘れないように書いとく。

切原先輩との試合で橘桔平がボロボロになるんですけど、これここまでボロボロになる必要あったのかといつも思う。

ていうかあばれ球解禁すれば勝てた気もする。

でも全国準々決でけじめつけるまでは絶対使わないんだろうし、負けても全国へは行けるしな! 状態なわけで。

だったらここで切原先輩にボコボコにされても……というかむしろボコボコにされることによって、その姿を後輩たちに見せることによって、あいつらがより奮起するかもくらいのこと考えてた可能性すらある。橘桔平ってそういうところある

これは勝負を投げてるわけでも手を抜いてるわけでもなく、彼には彼なりの矜持があって、それを誰にも言わないし背負わせない。

けど一度背負ったものはもう二度と投げ出さないし、テニスからはもう逃げられないのだと悟っているからこそ、不動峰を全国へ導き後輩を押し上げるために出来ることを惜しまない、みたいな……そういうとこある。

橘桔平は同じ場所に立って、同じ目線で肩組んで、背中を叩いてくれる部長なんだよな。

 

一方手塚って、先ほどの柱議論にも繋がりますが、橘桔平のこのスタイルとは全然違う部長なんですよね。

手塚は決して同じ場所に立つことはない。それはあまりにも彼が強すぎるというのもあるし、彼自身の不器用さも影響してるんだろうが、彼は背中で語ることしかできない。

振り返って喝を入れる事はできても、同じ速度で走る事はできない

常に先頭を走って、走って、走って、そして最後まで走り続けなければならない。そうそれが青学の柱なので。

結局青学の柱って、最後まで立ってられる奴って事なんだよな。

じゃあ剣太郎は!?け、剣太郎は…‥可愛いだろうが!!!

 

 

 

六角公演なのに六角の話一個も書いてないの、今気付いた。やばい。なんか雑多に書きます。

ババロアアクシデント面白かった。ババロアババロア……ババロア〜!!

ダビデバネさんの曲めちゃくちゃ良かった

・応援合戦何でダビデとバネさんだけニックネームなん!?普通に名前呼ぼうとして間違えましたけど!?

・D1試合終わりにまた全体曲?入れるいつものやつ?やったせいでこれは試合終わっただろ……と思ったらまだ試合終わってなくてわろた

・中1にとってのジュース代の重みが伝わってくる越前とおじいの謎コント

・あおいけんたろうカワイイ〜!

・菊丸三人いた

・ベンチを動き回りまくる芥川慈郎の異常な馴染み具合とソロのうまさ、令和の芥川慈郎マジでメロメロすぎる

・大石の脳内で会話してくる忍足面白かった

・ひかる転がりすぎ

氷帝モブメガネと緑山メガネにメロってたら友達にメガネってだけでメロメロで恥ずかしいと思わないのか?と怒られてつらい。

・ymdの手塚メイク安定してきたなと思ったら反比例的にりょやのメイク濃くなって……ない? 佐伯メイクもキービジュより強く感じたけど配信だからかもしれん。立川が…‥遠すぎるから……!?

 


おわり!

なんか色々書いといてあれですが、公演見れるの楽しみにしてます!

 

 

【テニプリ】テニスの王子様 感想文①

※令和4年にテニスの王子様をめちゃくちゃ真剣に読んだオタクの感想文です。

テニスの王子様、新テニスの王子様のネタバレを含みます。最新SQまで。

※色々と好き勝手に書いてます。すみません。

 

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令和4年にテニスの王子様を全巻読み直したオタクの感想文①

1巻〜9巻

都大会ルドルフ戦まで

 

 

 

テニスの王子様、おもしれ〜〜〜〜〜‼️‼️‼️

 

 

 

いやめちゃくちゃ漫画うまくてめちゃめちゃ面白い。びっくりした。

キーワードの散りばめ方とキャラデザとキャラの使い方、うますぎる。

スポーツ漫画を描くのうますぎ。

 


この辺読んだのなんか本当に10年以上前で記憶マジでなくて、校内ランク戦とかほぼほぼ覚えてなかったけどたしかに海堂薫乾貞治、試合したな……とか神尾元気でかわいいな、とか観月はじめ顔めっちゃかわいいな、とかね、そんなレベルだったんですけど……

 

 

テニスの王子様序盤、特に乾貞治の使い方がマジでうまいです。

 

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データを愛しデータに愛される男。


あのですね、ここで乾貞治をレギュラー落ちさせることによって乾貞治とかいう『解説役』に最適な『データ』キャラクターを試合中に違和感なく喋らせることが可能になり、かつ『コーチ役』も担わせることによって試合と試合の間に挟まるいわゆる『修行回』を最低限の話数で消化することが可能になるので、序盤とは思えないほどにストーリーのテンポがめちゃくちゃ良いんですよね。

そもそも9巻ですでにルドルフ戦なのがこのテンポの良さを体現していると思うんですが、まあ読み進めるのにストレスがないのが素晴らしい。

それもこれも序盤に乾貞治を『解説』に回すことによって、読者に違和感とストレスなく『解説』を読ませることに成功してるんですよ。

 


スポーツ漫画において最も重要なのはこの『解説』をいかに読者に違和感なく読ませるかだと思っていて、その点で乾貞治はマジでスポーツ漫画界における大発明と言っても過言ではないです。

というのも繰り返すようですが彼は『データテニス』を得意とするいわゆるブレーン系のキャラで、だからこそ『試合中に成長することで対戦相手の全てを凌駕していく』主人公越前リョーマの序盤の相手としても最適なんですが、閑話休題

つまりですね、データテニスを得意とする乾が試合中に専門家じみたコメントをするのはあまりにも『当たり前』なんですよね。

だって乾はデータを収集するのが大好きなので、自分のチームメイトはおろか対戦相手の情報も全て知っており、なおかつ試合中に初めて見せる情報にも即座に対応するわけですよ。

しかもこの、基本的には全ての情報を持っているというデータキャラを乾が確立させていることによって『乾が知らない情報』が出てきた瞬間に、読者にもいまスゴイことが起こってる!という説得力が逆説的に生まれるという仕様。凄まじい。

しかも毎回解説してくれる乾に親しみを覚えることで、乾がレギュラー復帰した時の喜びもまたひとしおという……序盤でリョマに負けた乾と海堂薫のダブルスがゴールデンペア以外でほぼ唯一まともに機能しているダブルス("シングルスのための"ダブルスと銘打って噛み合ってるのがすごく良い、これはまた関東氷帝あたりで後述します)なのも激アツですよね。

乾貞治と1年生トリオという、『専門家』と『初心者』が序盤から解説席に陣取っているおかげで、我々読者は『テニスを知らない』『ルールがわからない』『なんかスゴイことが起こってるけどよく分からない』という違和感を当たり前のものとして(1年生トリオが我々の代わりに驚いてくれるし、乾は分からないことを丁寧に教えてくれるので)受け入れて試合を読み進めることができるんですね。


そしてこの解説の基礎がしっかりしているからこそ、それ以外のチームメイトや相手チームの選手から出てくる『追加情報』が効いてくるわけです。

例えば『新技の開発エピソード』だったり『キャラの人格形成やプレイスタイルに関わる過去エピソード』であったり……単純なデータ以上の、言うなれば各キャラに肩入れした情報ですね。

これを追加情報としてスルッと受け入れられる姿勢を読者側が自然と取れるのがすごいんですよ。

なぜならこの『追加情報』こそが試合の流れ、ストーリーを盛り立てる最重要パーツだからです。

ここに注目してもらわないとただだらだらとボールを追いかけるだけになってしまいますから、ここをいかに『重要なもの』として読者に与えるかがキモなわけです。

これをテニプリは序盤からめちゃくちゃ器用にこなしているのがすごいですね。

 

テニプリって試合ごとにスピード感やキャラの魅せ方が全然違って、どの試合を読んでも新鮮で『ダレ』ないんですよね。

テニスって基本的に個人競技なので、対戦キャラの組み合わせがめちゃくちゃ重要なんだなと思い知りました。これが本当にうまい。

おそらく主人公たる越前リョーマ、および主人校たる青学を中心に相手キャラ、相手校を生み出して試合を組み立てていると思うんですが、この噛み合い方が異常ですね。

必要な時に必要なキャラと試合が用意されてる感じが読んでいて気持ちいいです。

 

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深司との試合とかまさにね。

 


と、のっけからテニプリの、スポーツ漫画としての格の違いを見せつけられてワクワクしちゃったのでもはや序盤とか超えて作品全体の感想みたいになっちゃったんですけど、序盤にも激ヤバエピソードたくさんあります。あるよね。みんな知ってますよね。

 


私情抜きで9巻まででストーリーの主軸として最も盛り上がりを見せた最高の試合はルドルフS3だと思ってるんですけど、

なぜならこの試合は9巻までで最も越前リョーマの主人公としての成長が見られる試合だからです。序盤ではピカイチで、良い。素晴らしい試合でした。

 


この試合に至るまでにかの有名な『お前は青学の柱になれ』が入るんですけど、これが入るタイミングがマジで完璧ですね。

テニプリ知らん人でも知ってるこの『青学の柱』は最終話まで続く超重要キーワードな訳ですが、これがこんな序盤に、6巻で出てくるなんて誰が想像できるでしょうか、いやできない、逆を言えばここで出てくる『青学の柱』が文字通り物語における柱にもなるのが、本当に、すごい。

許斐剛、こういうのめちゃくちゃうまいですね。

 

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青学の柱って何なんだ……


この『青学の柱』話の前の回で南次郎が『リョーマのテニスは未だ俺の模倣だ』というような事を言うんですがこれは実際その通りで、リョマは登場からずっと周囲の人たちを型破りなプレイスタイルで翻弄し続けてるんですが、その自由奔放なスタイルこそが親父の模倣という皮肉めいたレトリックが秘められてるんですね。

これ別に悪い事でもなんでもなくて、リョマは親父からテニスを教わり、親父を超えたくてテニスをやっていて、ずっと親父の背中を見続けてきているので、そりゃ越前南次郎のテニスになるのは必然なんです。

でもそのままでは当然のことながら越前南次郎は倒せないし、他でもない越前南次郎自身がそれを惜しいと思っている。

だから色んな奴と戦って色んなテニスを知って、そして自分を超えてほしいと思ってるわけですよね。

こればかりは越前南次郎には与えられない『気づき』であるので、余計に歯痒く思っている。

 

そして手塚はそんな越前リョーマのテニスの本質を真っ先に見抜く。この辺り手塚は流石に見る目がある。

手塚、自分で何でもできてしまうあまりに指導者として向いてなさ過ぎるから常に背中で語ることしか出来ないけど、奇跡的に越前リョーマにはそのタイプの『壁』がまさに必要だったわけで、よかったな手塚国光…………

手塚はずっと誰よりも強くて、青学を頂点に導くために『柱』として粉骨砕身してきて、およそ青春のすべてを賭けてきたと言っても過言ではない。

しかし自分はもう3年、最後の夏、この先の青学に対する不安がないと言えば嘘になる……という時に才能があり負けん気が強くコートの向こうの奴ら全員を倒したいなんて言うくらい生意気でそして誰よりもテニスが大好きなスーパールーキーが入部してきて誰よりも、本当に誰よりも嬉しかったんでしょうね。

嬉しかったし安心したんだろうな。

だからあんなタイミングで……冷静にすごいタイミングですよ、だってまだ入部して間もない1年生に、しかも大会が始まったばかりの頃合いにお前は青学の柱になれ!とか、言います!? 言わないよ普通!

でも手塚は大和くんに託されたあの日からずっと『青学の柱』としてやってきて、これをまた誰かに引き継がなきゃならないって、心のどこかでずっと焦りを抱えてたんでしょうし、色々な選手と戦う機会としては絶好すぎる夏の大会序盤で『青学の柱』=更なる成長を意識させる必要があったんだなぁって今では思いますね。

いやぁ本当に手塚はリョマを可愛がっているし、彼を待ち望んでいたのがよく分かる。

 

で、リョマにしてみてもこれは結構な大イベントで、というのもリョマにとって強くて倒したい相手って親父しかいなかったんですよね。

親父に憧れながら、親父を倒すのだけを目標にしてきた。

そんなリョマがここで手塚にボコボコにされる事で、親父以外にも強い奴はいるんだ!と、ともすれば当たり前の事実を突きつけられるわけですよ。

しかも所属している部活動の部長に。

幼い頃からテニス一筋で親父以外にはほとんど負けなしで来ているであろうリョマにとって、自分を叩きのめせるほどの実力者がいるというのはなによりも幸運だろうし(不二周助との試合の時も同じような事を言いますが)本当に青学に入って良かったと心から思ったはずです。

親父を倒したいという目的は変わらないものの、親父以外の強いやつも、コートの向こう側にいるやつは全員倒したい!て改めて決意するんですよね。

 

そんなリョマだからこそルドルフS3で裕太くんに対して「俺は上に行くよ!」を言えるんですよ……………………ここガチでアツかったな………………………………

 

対戦相手の不二裕太くんは兄にコンプレックスを持っていて、兄と比べられるのが嫌で、そして兄に勝ちたいと願ったからルドルフにいる。

つまり親父に固執していた、ルドルフ戦直前の越前リョーマの鏡写しなんですよね。

 

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あくまで兄貴にこだわる裕太くん、芯のある男ですよ。

 

この……手塚にボコボコにされて親父以外にも目を向けて『青学の柱』を意識した直後に不二裕太くんとの試合があるのはマジで漫画が上手すぎる。

だってあのくだりがなかったら「強いのはアンタの兄貴だけじゃない」「俺は上に行くよ!」は出てこないし言えないはずなんですよ。

まあ裕太くんはこのセリフを受けてあいつとは真正面からやらせてください!(≒でなければ兄貴を超えられるわけがない)とか言えるし全国を経てもやっぱり兄貴はすごい、兄貴を超えたい!と心の底から言ってくれるあたりがま〜ためちゃくちゃ良い子で最高なんですけど閑話休題

この辺りから許斐剛、作画もめちゃくちゃ良くて、マジでこの試合のリョマ見せゴマは全部500億点ですよ。

まだまだだね!も俺は上に行くよ!も本当に5000億点。おめでとうございます。

 

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序盤でいちばん良かった。ピカイチ。最高。

 

 

 

はい。というわけでこの後は私情です。

雑多過ぎるので箇条書きします。

 


・焦らされまくる橘桔平

諸事情あって序盤からめちゃくちゃ橘桔平のことを注視しながら読んでたんですけど、こんなに橘桔平を注視しながら読むのは初めてで新鮮でした。

橘桔平、やることなすこと男前すぎる。

試合に出てくれないからどういう人なのか手塚レベルで謎なのに、不動峰のみんなはめちゃくちゃ橘桔平のこと好きだし橘桔平も貫禄があり過ぎるで、正体がわからないままに好感度だけが上がる。

いやマジで9巻に至るまで橘桔平の正体がわからないとは思わなくてめっちゃ戸惑ったんですけど、だって橘桔平なんかもうめちゃくちゃ序盤から出てくるのに誰も思い出してくれなくて!!!

みんなーー!!思い出せよ!!!!!!

いたじゃん!!!九州に!!!橘って名前の!!!全国区の、有名な、選手がーーーー!!!!!!!

という気持ちで地区大会とか読んでたけどまさか9巻までかかるとは、ね。

9巻後半で宍戸がボコボコにされるまで誰も橘桔平のこと思い出してくれなくてハラハラしました。

一生思い出してくれないのかと思った……だってみんな「橘、どこかで聞いたことが……」ってもう後ちょっとじゃん!もう少し頑張れば思い出せるじゃん!!!!!!!

散々焦らされて焦らされてようやく明らかになった橘桔平が全国区でかつては九州にいたという事実!!!!!しかもかなりのイメチェンをしている!!!!!

謝りました。

ごめん、こんなに髪型変わってて、しかも不動峰なんて聞いたこともないような無名校(悪口じゃないです)にいるなんてみんな想像もできなかったんだよね、ごめんね。私も分からないと思います。

宍戸はボコボコにされた挙句この後断髪まで待ってるしジロちゃんは叩き起こされるしで実家は散々だけど、やっと橘桔平のことが知れて私は大喜びしました。

だってマジで9巻までかかると思わなかったから………

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いやカッコ良すぎるんだよな。リアルルーキーズだから台詞の重みが違うし……

 


・黄金ペアに頼りすぎな青学

青学は黄金ペアが安定すぎてここは絶対勝つから!という前提でD2が完全に実験枠になってるの面白い。

毎回これいけるんじゃない!?てテトリスやってるだけなんだよな。

というか青学、全員が死ぬほど負けず嫌いで他の誰にも負けたくないと思ってる真性のシングルスプレイヤーが多すぎて、マジでみんなダブルス向いてない

さすが主人校。やはり全国優勝するならこうでなくちゃな。

青学は根性と忍耐で全国優勝しますからね(過言)。

 

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ルドルフD1で黄金ペアが負けた時本当に「やべえ……」と焦りました。だっていつも勝ってくれるから……


・千石清純

また次でこの話するかもしれないんですけど、あの………………最近のSQで千石清純とリョマが試合を…………してるんですけど、思い返せばこの二人の対峙も相当前の話で、あの時の二人がいままさに試合をしてるんだと思ったらなんかすごい感慨深くて、あんまり千石清純に感情持ってた記憶ないんですけど、この先も千石清純………………………になるタイミングが度々あるので予告しておきます。

あいつは、すごい。

 


・神尾アキラ元気いっぱいでかわいい回

あと面白かったのは不動峰戦後の日常回で、桃城武が神尾くんのチャリぶん取ってひったくり追いかける回があるんですけど、これのアニメ回をめちゃくちゃ覚えてて、何でこの回だけすごい見覚えあるんだろう⁉︎ と思ったら答えは簡単でした。

跡部景吾くんが出てくるからでした。

マジで記憶の残り方が素直すぎてめっちゃ笑いました。

杏ちゃんにめちゃくちゃ嫌われる跡部景吾くん、良いですよね。

杏ちゃんいまでも跡部くんのこと嫌いなのかな、いや杏ちゃんは良い女だからきっと跡部くんのことも見直してるかな……

 

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チャリ爆走回だいすき。


桃城武の彼氏力

桃城武、マジで彼氏力(ぢから)が強すぎて脱帽なんですけど……前述した杏ちゃんとのくだりもそうだし、こう、なんなら序盤からずっと誰に対しても自然に彼氏ムーブできるのがすごい。普通にいい奴なんだと思う。

私は全国決勝でリョマが記憶喪失になって記憶取り戻して勝つまでのくだりがなんか昔からめちゃくちゃ好きなんですけど、これはそんな最後の最後まで効いてくる話で、何かっていうと越前リョーマを迎えに行くのはいつだって桃城武の役割なんだなってことです。

これめっちゃ良い、嬉しい。

桃城武、めっちゃ良い先輩だしリョマとも相性が良いしで、初めてのダブルス相手だしいつも気にかけて目かけてくれるし、朝練も迎えにきてくれるし自転車乗せてくれるし、リョマも手塚とか不二とかには違う角度から桃城武に相当懐いてると思うんですけど、そんな桃城武が最後の最後まで越前リョーマを迎えにきてくれるのが今更なんかすっげ〜嬉しくてめちゃくちゃ嬉しい。

桃城武、良い男だな……私は努力の男が大大大大大大好きなので序盤から永遠に株が上がり続ける海堂薫もめっちゃ良い男だと思ってるんですけど、この二人の『良い男』も方向性が違うのわかってめっちゃいいですよね。

来年の青学も安泰ですよ。

 

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この頃からずっと迎えに来てくれる。やさしい。


観月はじめ顔可愛すぎ、木更津淳顔良すぎ問題

いや木更津淳マジで顔良すぎてずっと木更津淳顔良すぎでは!?て言いながらルドルフD2読んでました。

あんなに顔良かったっけ!?

 

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超絶顔が良い。

 

この頃から許斐剛の作画が純粋に上手くなってきて、キャラの顔面アップとか見開き見せゴマとか既にもう目覚ましい成長を見せておりまして、これは関東序盤六角あたりでまた加速度的に感じることにはなるんですが、まあ木更津淳顔が良い。

観月はじめは記憶よりもめっちゃ顔可愛くてお前そんなに顔可愛かったっけ!?てずっとびっくりしてたんですけど木更津淳に関しては本当に顔がずっと良かったからシンプルにびっくりしました。

青学2年コンビのいざこざもここでガッツリ描かれるわけだし、D2はオチも含めて読んでてめちゃめちゃ楽しいですよね……いや4thマジで楽しみだな……

 

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かわいい〜〜〜大好き〜〜〜〜‼️‼️‼️

 

 

 


というわけで9巻までの感想でした。

大体1日9巻のペースで読み進めていたので(平日にこのペースで読んでいたので異常、というか我慢が効かなかった)、感想も同じ区切りでいきたいと思います。

次回は都大会山吹からです。

よろしくお願いします。

 

【テニプリ】令和4年にテニスの王子様を全巻読み直したオタクの感想文 序

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令和4年にテニスの王子様を全巻読んだ。

 

 

テニスの王子様といえばミュなりキャラソンなり今では(おもに)女性向けジャンルで当たり前となった文化の『』と言っても過言ではないジャンルであって、同年代のオタクで知らない人間はいないのではないでしょうか。

当然テニプリの存在は昔から存じており、世代的には少し上の世代がドンピシャなので、自分よりもすこし大人のお姉さんたちがハマっているジャンルという印象が強かったんですね。

 


私のテニプリとの出会いは週刊少年ジャンプで、なんと人生で初めて買ったジャンプがテニプリ最終回掲載号でした。

全国大会決勝、リョマと幸村くんの試合、突然始まる歌詞のターン……なんで歌詞が書いてあるのか全然わからなかったし今もわからん

 

それから程なくして新テニが始まりまして、おそらくあの頃がいちばんテニプリをちゃんと読んでいました。

新テニコミックスとペアプリと完全版が同時に出てたと思うんですけど、当時中学生ながらにしてなぜか大真面目に全部買っていて、今でもその時の戦利品である完全版1stシーズンが実家にあります。

アニメは夕方放映していたのを見ていた記憶が朧げにあるし、OVA全国大会編はレンタルで見ました。

 


とまあ私とテニプリとの付き合いはそんな程度のもので、ミュやゲームは通りませんでした。(手を出したら戻れなそうだったので……ずっと怖がってたんですよ……)

 


ちなみに当時は忍足侑士がめちゃくちゃ好きで、今も大好きだし一番聞いたのは跡部景吾くんのキャラソンでした。

お陰様でいま大変なことになっています。

なんでよりにもよって私が真剣にテニスを読み返したタイミングであんなことになっちゃうんですか? 勘弁してください。

氷帝学園は今でも実家のような安心感がありますね。みんなの顔見ると安心する。

あと財前光の顔面がめちゃくちゃ好きでした。

 


ここからしばらく間が空いて、ワールドトリガーがSQに移籍した関係でまた読み始めたんです。ただ移籍前のG10〜仏戦序盤あたりまでがすっぽり抜けてて記憶が曖昧。

 


あと去年リョーマ!観ました。

ツイッタ〜で柳生がめっちゃ面白いという情報を得て、そんなん絶対見たいじゃんと思いテニプリを全く知らない友人にお願いして観に行きました。幸村くんに電話をしてたのでそっちのバージョンです。

柳生はめっちゃ面白かった。死ぬ間際でもあれで笑えると思う。

リョーマ!…………本当に良かった…………私が積年のテニプリファンなら毎日通うわ……と本気で思った。あとなんか全然知らないはずなのに知ってるキャラソン(?)ばっかり流れて怖かったです。なんで?

帰り道にLove festivalをApple Musicで買いました。最高だったので。本当に良い曲。思えばこれも伏線の一部だったのかもしれない。今こうなっている己への伏線……

あとエンドロールで久しぶりに観月はじめの顔見て、観月はじめの一生懸命で頑張り屋さんなところが大好きだったのを急に思い出してめっちゃ懐かしくなったんですけど、今の推しも一生懸命で頑張り屋さんでヒール気質で顔が可愛いからまじで好み変わってなくてガチで恥ずかしいですよ!?ってフォロワーさんに言われて本当に恥ずかしかったです。

 


そして4月2週目?くらいに持ってるスクエア掲載分を唐突に、なんの理由もなく、本当に突然全部読み直したらすごい面白くて、次の日に新テニアニメ1期全部見ました。

 


で、ここまではまあ良かったんだけれども(すでにあまり良くはない)ここからがまあ大変で、何が起きたかというと、気付いてしまったんですね。

知らない男がいることに。

今まで一ミリも気にしたことなかったのに、本当に今までお前どこにいたんだ?という気持ちで今もいっぱいなんですけど、なんか……知らん男がいたんですよね。いやあの……知ってたけど知らないっていうか、顔も名前も見たことあるのに重要な部分が全く抜け落ちていてマジで知らない人っていうか……

もうどこからどう見ても明らかに系譜の男でびっくりしちゃって、でもまじでその男のことだけ知らなくて、いや知らないわけないんですけど……原作読んでたしアニメも全部見てたんだから……でもマジで知らなくて、なぜか意識の外に置いていたらしく、彼の存在を認知した瞬間に待って待って待って誰だお前!?みたいになって、詳細ググったらまぁ本当に系譜すぎて、いやいやいや……これがオタクのアハ体験か……になっちゃったんですよね。

そのたった一人分の抜け穴を埋めるために全巻集めて5月のイベント行ってOVAアノトキノボクラ買ってペアプリ全部集めてiTunesで曲買いまくっておてふぇすとルド吹のチケット取って旧アニメ見直すためにdアニメ課金再開しました。

え!?なんでこんなことに?

 


全巻読むあいだ毎日友人各位に通話繋いで一生感想喋りながら読んでたんですけど、毎日ほんとに楽しくて楽しくてあんなに楽しい一週間は他になかったです。

せっかくなので当日のツイート語録を再編集して感想文としてまとめておこうと考えているうちに1ヶ月以上経ってしまい、その間にも色々と悪化して今ではいろんな男に目移りしています。好きキャラ増えちゃったせいでApple Musicキャラソン課金がまあ増える増える。

しかもにわかなのにおてふぇすご用意されてしまいソロ参戦したらあんまりにも、あんまりにも、あんまりにも楽しすぎてまだ夢みて〜だな……と思って過ごしてて何にも手につかなくていい加減感想文まとめて感情整理するか……と思い直して今これを書いてます。いやほんとすごかった。ほんとに。テニプリが好きだった人はみんな見た方がいいです。

 


ちなみにいま1番幸せになってほしい男(でも私が手を出すまでもなく絶対に幸せになることが確約している(と私が思い込んでいる))は忍足謙也くんです。

ジャージ買います。再販あと1年待つつもりでした、本当にありがとう。

 


それでは、いざ尋常に勝負!

 

【あんステ】劇団ドラマティカ act.1 西遊記悠久奇譚 感想文

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――これは始まり続ける物語。

 

※ネタバレ尽くしです。ご注意ください。

 

 

劇団ドラマティカ act.1 西遊記悠久奇譚

を、観た!

 

 

ついに観てしまいました。

宗教上の理由であんステを避け続けていた人生なのですが、今回はそもそも企画の嗜好が異なっていたため、はい、ついに観に行ってしまいました。

やまもといっけ〜に久しぶりに会いたかったのと、まつだがくの顔面がすこぶる好きだったからです。

まつだがく、ほんとうに顔が良くて一時期脳死していたので写真集も持っていて、乱凪砂役に抜擢されていた時は腰抜かしました。だって絶対良いもん。プロポーション最高なの知ってるもん。

色々と要因が重なった結果、禁忌を破って観に行ってまいりました、劇団ドラマティカ。しかも運良く当たった大千秋楽。今から思えば大千秋楽を観劇できたのは本当に、様々な意味で良い体験でありました。

 

 

ではざっくばらんに感想です。

いつもながら1万字近くあるので、人生が暇なひとだけ読んでください。

 

 

 

開始冒頭、悟空と三蔵の初対面シーン。

飛び出す言葉の端々に蔓延る違和感。「前にもこんなことがあったような……」という発言。いつか見た夢のような旅、なるほどね……

これは見事な構成でした。話の大オチについては多分この後散々語るので一旦流しますが、文字通り物語の『はじまり』を担う極めて重要なシーンで織り交ぜられる絶妙な違和感。

こういうの大好き。


あとやまもといっけ〜歌うますぎ

いっけ〜が歌上手いの忘れてて(?)いっけ〜が歌い出すたびにマジでこの人歌上手いな!?とか面白くなっちゃってソロ来るたびに歌上手すぎるだろ……とオペラグラスを持つ手を震わせてましたよ。意味わかんなくて。歌上手いし演技上手いし……

 


オープニングすごく好きでしたね。

何回でも言いますけどやまもといっけ〜ほんとに演技うますぎて氷鷹北斗超えてない!?と不安になる感じね。

私はあにすたの棒読み氷鷹北斗しか見たことないから分からないんですけど、氷鷹北斗があんなに演技上手くなってたらもうそれだけでファンのみなさんは動けなくなりませんか?

あ、あんなに演技がうまいんですか? 俺たちの北斗は?

あんなに演技が上手くなって? 王子様とはまた違う、いや正味あれも王子様枠ではあるのかもしれませんけど、しかしああいった野蛮で粗暴な役柄も、俺たちの氷鷹北斗はキッチリ演じられるってワケですね……感慨深いな……

いやこんな感情抱く舞台、ほかにないですからね。

演技上手いし殺陣上手いし歌上手いし座長として申し分なさすぎて、ずっとドラマティカ出続けてほしい。いっけ〜がいれば安心できる。ほんとに。

 


キャラクターの感じもまた絶妙で。


三蔵、日々樹渉みたいだったけど全然日々樹渉ではなかった。演じ分け、というのが正しいのかは謎ですけれど、あれは日々樹渉が『演じた』『三蔵』なのだという説得力がある。

これは結末を含めた上での感想ですけども、彼はわかりきった物語を決して愛さないでしょう。

彼は筋書き通りに生きる道化ではありますが、それでいて筋書き通りに生きるのを望んでいるわけではないですし。

道化が道化たり得るのは、筋書きを設定する誰かがいるからです。その書き手は神か人間でしかあり得ない。そして『物語』に限って言えば、人間だけが新しいものを生めるわけです。生命の創造と物語の執筆、これは似て非なる行為であって、人間だけが現実の裏側、虚構なりし幻想に思いを馳せられる。

その愚かとも言える行為から生み出される台本をこそ、彼は愛しているわけです。決まりきったシーンを、演目を、何度も同じように繰り返すのが好きなわけじゃあないですよね。

人間が作り出した創作物の昇華、繰り返す演目の中で煌めく、ひとが織りなす営みの輝きをこそ、彼は愛しているわけですから。

(※すいません、五奇人のみんなをそのように定義している人間がこれを書いています)

 

しかしまあ三蔵への解釈はさぞ深かろうと思うわけです。

彼の選択は愚かではありましたが、同時にあまりにも人間らしい。仏に仕える身でありながら我欲に溺れ、終わりを否定し、盲目的に時を繰り返す。人の形を失ってもなお、一筋の愛を求めて彷徨うさまは、きっと日々樹渉にとっても好ましいものでしょう。

同意はできないが、興味深くはある、というか。

あれが日々樹渉ではないという明確な事実がここで効いてきますね。日々樹渉が三蔵を解釈し、日々樹渉をやすいさんが解釈しているわけですから。本当に面白い試みです。

 


オープニングアクト!これはもう最高ですよ。

ここでめちゃくちゃにカッケ〜殺陣がバチバチにキマった瞬間に、この舞台絶対面白く観られるな……と確信しましたよ。

殺陣のある舞台しか見てないですし、通ってきたジャンルの都合上、殺陣ってものが本当に好きで……

次回公演も殺陣ありの御伽噺であってほしい。本当にこの、御伽噺をアレンジする感じ、肌に馴染むしめちゃくちゃ好きなので……いや本気でアーサー王と円卓の騎士やりませんか?

 

 

で、早々にお目当てのまつだがく扮する乱凪砂閣下、が演じる玉龍が登場するわけですが。


ま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ね。

気が動転した。


いや完成度………完成度高ッ! なに、あれは………すごっ………………写真だけ見ててもなんかこの髪型で舞台に上がれる日本人いるんだって感じでしたけど、なんというか、佇まいから言葉の発し方から振る舞いから、こう、全身で乱凪砂を感じるというか、乱凪砂だったんですよ………乱凪砂は何にでもなれるし何でもできるので舞台上で乱凪砂であっても全然大丈夫です。

特に声色が凄まじく乱凪砂だった。あの優しくて深くて伸び伸びとしながらも荘厳な声色、諏訪部順一じゃなくても出せるんだ……ともかく想定以上に乱凪砂だったのでマ〜びっくりしてここからずっと私のオペラグラスはまつだがくを追いかけていました。最悪ですね。マジで全体像を見る余裕がなかったので買うつもりのなかった円盤を検討する羽目になっています。いつだって人生の歯車は狂いっぱなしです。


登場も最高ですよ。我を失い暴れ回っていたところを討伐されてボロボロになったところで真の姿でご登場、しかも聞く話によれば天界から落とされた龍の王子様だというじゃありませんか。誰ですかこんなに設定を盛ったのは!

閣下が演じる役がこんな、こんな美味しけりゃそりゃコズプロ(主に七種)もゴーサイン出すわな、と謎の納得を得ましたね。

 

罰を受け、罪を背負い、天上への帰還を願う。

いや〜これ、さっきうっかりめちゃくちゃに打ってしまった日々樹渉もとい玄奘三蔵にも言えますけれど、この後に出てくるメインキャラたちみんなにも当てはまりますが、この、ね……!あんさんぶるキャラを絶妙に匂わせるというか、彼らが抱える側面を上手に西遊記のキャラクターへと昇華しているのがね、素晴らしいですね。

乱凪砂は神に至れる可能性を秘めた完璧な人類なのですけど、既に作り上げられた楽園に戻りたいとは願っていないんですよね。既に死した神の忘れ形見とでも言いましょうか、神に愛された子どもたる彼は、新たなる楽園の創造という謳い文句を胸にアイドル活動に勤しんでいるわけでして。還りたいと願う玉龍とは絶妙にズレがある。

きっと閣下ご自身もそういったズレを認識されているのでしょう。閣下もまた物語に愛され、物語に組み込まれがちな人生でありますから、玉龍が抱く感情のすべてを丁寧に読み解いていると思われるわけです。

いや本当にキャラクターがキャラクターを演じているというのは面白いですね。何回も同じこと言いますけどね。こうやってオタクが勝手に付加価値を高めていくわけですから、いっそズルいほどですね。


閑話休題


で、その……玉龍の立ち振る舞いも高貴で美しくて最高でした。佇まいが本当に素敵で……緩やかに胸に手を当てる仕草や、ゆっくりと会釈するあの感じ。最高。誰かの話を聞いてる間の動きが可愛すぎた。ぴょんぴょん跳ねたり、流れていく文字を追いかけたり、階段に座ったり、腕を差し出したり、いやどの仕草も本当に優雅で美しくて王族感凄まじくて最高。『お師匠様』呼びも最高。仲間のこと『〜くん』付けで呼ぶのも高貴で最高。衣装も最高。ありがとうございます。

三蔵の呼び方みんな違ってみんな良すぎて最高でした。呼び名の違い大好きオタク、あれだけで各キャラの関係性が匂わされていて最高になっちゃった。

金角銀角からひとりでお師匠様を守り抜くシーンもめちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃ最高で、ここでこんなに殺陣見せてもらって良いんですか!?とオペラグラスが震えに震えて酔いかけました。だってもうそもそも刀を腰に差すビジュアルも良いのに、あの戦闘スタイルの優雅さたるや。敵の胴に刀を突き刺して静かに引き抜く型、あれマジで好きなんですよね……強いけれどどこか影のあるキャラクターがやりがちなあのモーションですよ。あれは敵のモーションなんですよ!最高ですね。殺陣本当に好き。


いや〜ほんとにこれ感慨深くて、冒頭にも書いたんですけど宗教上の理由でステは見たことがなかったんですが、これなら見れるな〜とマジで思いました。

単独で乱凪砂出てきてくれて本当によかった。ありがとうございます。

 


で、問題の悟浄くんですが……

公演後のアンケートに答えていた友人が、印象的なシーンは何ですか?の問いに真っ先に「いやカッパのラップだろ」と答えててめちゃくちゃ笑いました。いやそうなんですよ。あれは何だったの?何をやらせてるの……あの時間異様な空気流れてて怖かったんですけど……

 

悟浄くんのキャラ付けも絶妙でよかったですね。魔術によって人間から妖怪へと変化してしまった、キャラブレの激しい子。カッパなのに泳げないし。逆先夏目を彷彿とさせながらも、悟浄くんには明確な意志があってよかった。情緒不安定なのにコミカルで可愛らしいキャラで良かったですし、後に登場する金角との演じ分けという意味でも素晴らしかったです。

 

夏目くんは割とドラマティカにもノリノリで参加しているっぽい印象なのですが(ストの印象)、大好きな師匠とにいさんと一緒に活動できるなんて楽しくないわけないですよね。今回もノリノリで二役演じていたし、彼にとってもとても良い刺激になっているのかなと思います。

金角やってる時の絶叫が凄まじく好きですね。あの兄弟、すごくよかったな……夏目くんがお兄さんを演じて宗くんが弟なのもめちゃくちゃ良かったし……なんだったんだ……

 


そして満を辞して登場した八戒さん。

あまりにやまざきくんの斎宮宗ムーブがすごいので、一瞬斎宮宗かと思ったんですけど、彼もまた斎宮宗ではなかったのがよかったですね。だって斎宮宗は絶対に他人任せにしませんもんね。他人任せにしないがために他人に迷惑をかけるタイプの男ですもんね。そこが良いんですけどね。

彼の『師匠くん』呼び良すぎて良かった。日々樹渉演じる三蔵に唯一この角度からコメントできるのが斎宮宗演じる八戒くんなの、めちゃくちゃによかったです。

 

悟空を破門した後、八戒くんが三蔵に説教するシーン、あれは良かったですね。あれ、八戒くんにしか言えない台詞でした。八戒くんもまた明確な目的を持ちながら、仲間を大切に想っているのがわかる良いシーンでしたね。

 

ていうか突然斎宮宗を演じるやまざきくんを観たのも初めてだったのですが、あまりに斎宮宗すぎて、斎宮宗を演じる人ってみんなこんななの!?という気持ちになりました。あまりにも斎宮宗すぎて……噂には聞いていましたが凄まじいほどの斎宮宗。

 

カテコ挨拶の斎宮宗大好きすぎて……

お客様ありきの芸術、お客様があって初めて芸術は完成する。

いやこれこれこれ。斎宮宗が手がける芸術は決して孤独では成り立たないんですよ。共にステージに立つ仲間、共にステージを作り上げるスタッフ、そしてそれらを観測する客人が居て初めて、彼の芸術は完成する。

彼の芸術は人間讃歌であり、人間の営みとは他者との触れ合いによって生まれる。人間が生み出す芸術によって神の域へと至る、それが斎宮宗の芸術論です。彼にとって神がどうこうというのは実の所あまり関係がなくて、というのと彼にとって大切なのはその域へと至るまでの過程なわけです。

彼が仲間と共に作り上げる劇団という芸術の一端を担えたことを、誇りに思います。

 


……これ書いてて思ったんですけど、今回の各キャラクターは皆が明確な意志を持っている、というのが物語上かなり重要なポイントですよね。

悟空にとっては意志なるものを探す旅であり、ほかの三人にとっては意志を完遂するための旅であり、三蔵にとっては意志を終わらせるための旅であり。

意志あるところに道はできる。

されど潰えぬ道は無く、交わった先に待つ、確かな終わりを目指す旅。

劇団ドラマティカというシリーズの始まりとして、これほど相応しいテーマもありませんね。

 


まとめかけてしまったが時系列に戻ります。

 


第一部については先に触れてきたとおり、各キャラクターの性質や各々の交わりが描かれました。

異なる目的を持つ五人が同じ場所を目指して旅をする。

長い旅の中で育まれる愛と希望、それをありありと見せつけられる時間だったのだと、今となっては思います。

実際第一部が終わった時に、かなりの満足感を得ていたんですよね。あー良いものみたなぁ、みたいな。まあそれで終わらなかったのが西遊記悠久奇譚なのですが……

 


日替わりお遊びコーナー、大千秋楽は玉龍による持ち込み企画でした。めちゃくちゃ可愛かった。謎のキャッチボール……キャッチボール?ボールリレー?

お師匠聞いてませんよ!?のくだりめちゃくちゃ笑いました。悟空だけめちゃくちゃ不利だし。でもみんな楽しそうで本当によかった。舞台でよくあるああいうの久しぶりに浴びました。

 

で、休憩明けて第二部ですが。


いやもう第二部ずっと慌ててたしずっとキレてたし蓮巳敬人に。あれ蓮巳敬人が台本切ったんですか!?

何であんな………………平成のオタクなんですか?めちゃくちゃ平成でしたよね、もうなんか……最悪なの自覚しながら言えばもうあんなのC○AMPやんみたいな。

いや正直今回の西遊記悠久奇譚の大オチめちゃくちゃ好きで、しかもかなり肌に馴染んだ感覚があり、終演後からずっと何だこの実家のような安心感もといゾワゾワする感じは……と思っててんですけどこれCLA○Pで50億回見た。

いや私CLAM○めちゃくちゃ好きで!?!!?!?!!?絶対蓮巳敬人もCL○MP好きじゃないですか。絶対好きだよ。好きじゃなきゃこんな台本切るわけない。


いや蓮巳敬人が書いたわけじゃないんですけど!?!!?!?!!?蓮巳敬人も絶対好きな話だと思うのでとりあえず蓮巳敬人が台本書いた体でこの先は進んでいきますね!?!!?

 


いや、いや……ハイ………あの、まず人を殺してはいけないという戒律を破った悟空を破門し、破門された悟空が『自由とは何か』という難しすぎる命題に頭を使い、自分なりの答えを出すというくだりがですね。もう良かったんですよね。

第一部で描かれた仲間との絆、その最頂点をあそこで見せつけられるわけです。

 


悟空にとって仲間との旅はかけがえのないものになった。それを三蔵は『』だと称しました。

なるほどそれは三蔵本人にも当てはまるわけです。彼はとてつもなく賢いのでしょうから、彼自身が至ってしまった負の輪廻、その要因についてもただしく理解していたのでしょう。理解していたからといって止まれるわけではない、それが人間という生き物の抱える矛盾でありますが。三蔵、めちゃくちゃ人間でよかったな……


三蔵は賢いひとです。

仲間との絆や旅の思い出、彼らと育んできた愛そのものは、もはや自らの魂を縛る『鎖』でしかないことを、明確に、強烈に、自覚していたのではないでしょうか。

だから悟空にとっても同じように旅そのものがかけがえのないものになった時、彼は薄ら笑ったのでしょう。もしかしたらあの時点で此度の結末を予見していたのかもしれませんが、ともかく。

何も差異があるわけではないのでしょう。玄奘三蔵の愛と悟空の愛、それから仲間たちの愛だって、実のところ大差ないはずなのです。愛に強さも大きさもないのです。それをどう扱うかは、当人たちによりますが。


三蔵にとって弟子たちへの愛はもはや『鎖』でしかなくなってしまった。

しかし悟空にとっては、皆への愛、お師匠への愛は、生きる目的に据えても構わないほどに、活力に満ちたものであったに違いないのです。

 


そして迎える最終局面。

すいません本当にここはもうなんかこんな都合の良い展開があっていいのか?と思えるほどに玉龍が最高でした。

玉龍という存在を牛魔王というラスボスに上書きするとかいうトンデモ展開、先に金角銀角のダブルロールを見せられてからの、『物語の文脈そのもの』をツール化するという、端的に言えばメタ展開

そんなんオタク大好きなんですよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!ていうかラスボスの閣下があまりにも あまりにも あまりにも都合が良すぎてゆ、ゆめ………!?みたいな気持ちになりましたし牛魔王衣装の閣下およびまつだがくめちゃくちゃ良くて狂った。狂ってません………いや本当によかった。

牛魔王に『させられる』、物語の筋書きを『書き手』によって『当てはめられる』という屈辱を、初演で乱凪砂にぶつけますか!?

乱凪砂の人生には常に物語が横たわっていて、いつだって誰かが書き記した文脈の上で生きているんです。それを自覚しながらもなお、万能たる己を上手に使いこなしながら、それでも輝かしい未来なるものを信じてやまない子どものように無垢なひとなんですよ。

そんな乱凪砂に牛魔王やらせること、あります!?!!?!?!!?絶対平成のオタクだよ蓮巳敬人は。

 

牛魔王にさせられてからの殺陣はかなり大振りで、叫び声も激しく、まあ本当に心臓がドキドキしてしまって、いや物語の展開も大変なことになっているうえに目の前で乱凪砂があまりにも都合の良い使われ方をしているしで大混乱ですよ。

 

玉龍の時もそうでしたけど火を吹くモーション?が投げキッスしてるようにしか見えなくて序盤からめちゃくちゃめちゃくちゃドキドキしてて終演直後に同行者に「乱凪砂がめちゃくちゃ投げキッスしてきて本当に困った」て大興奮のまま言ったら「いや投げキッスしてねえんだわ……」と極めて冷静に怒られるくらいにはあの投げキッスが………最終局面の激しい戦闘シーンめちゃくちゃよくて最高でした。

 


で、ね。

はい……結末に、近づいていくわけですけれど……


まず恩人がラスボスという展開、道化じみた男に覗く狂気、分かり合えない平行議論、悪どいにも程のある凶行の根拠にある、確かな愛


だからこれCLAM○なんですよ。マジで!!!!!全く関係のない作家を並べしまって本当に申し訳ないんですけどこれはもうめちゃくちゃ手に馴染んでるんですよ。

 


愛がね、あるんです。

終わらない旅を続ける彼は愚かでしたし、哀れでしたし、何より孤独でした。圧倒的な孤独。一人だけ持ち越されるループの中で、彼は何物にも変え難い大切なものを確かに見つけてしまった。

終わらせたくない、失いたくないというたった一つの願いが、無数の弟子の命を奪っているなど、何という皮肉でしょう。

 


そんな三蔵の苦しみを、悟空という男は、否定も肯定もしなかった

ただ、お師匠と俺は違うとだけ、彼は言うんですよね。

輪廻にしがみつく行為そのものを間違っていると告げながらもなお、悟空はお師匠という愛する存在そのものを否定できやしないわけです。


だって悟空の生きる意味、持つべき意志は、三蔵との出会いから始まったのです。


お師匠との出会いに感謝しているから、お師匠のことを愛しているから、前に進むことを諦めたお師匠を許すわけにはいかないのです。

 


この圧倒的な、暴力的なまでの光

この二人の関係性をそのまま氷鷹北斗と日々樹渉に落とし込んだらもう負け決定なので我慢してるのですが、少なくとも氷鷹北斗はマジでこういうところあるよな……と深く頷いてしまいました。氷鷹北斗は光の男なので……


実は氷鷹北斗と日々樹渉の関係性がかなり好きで、それもあって今回はマジで観て良かったと思ってます。立派すぎる新規ストでしたよこんなの、ありがとうな……


ズ!メインスト第二部のSS決勝編がほ〜んとに私は大好きで、あのとき氷鷹北斗のそばに日々樹渉がいてくれたのが嬉しくて仕方ないんですよ。

氷鷹北斗の革命は日々樹渉の概念死から始まるので、仮面を与えた日々樹渉に仮面を返すあのストーリーが、私は本当に好きで…………………


何がすごいって、氷鷹北斗は凄まじい胆力の持ち主なので、日々樹渉に物怖じしないんですよね。耐久性に優れすぎていて心の動きが鈍いので、日々樹渉が何しようと全然変わらないんですよね。その辺がつまらなかったり面白かったりするんでしょうが……

多分この先もずっと日々樹渉となんでもない話ができるんですよね。彼らは良き隣人であるというのが私の持論で、ずっと一緒にいるわけではないけれど、ふとした時になんでもない話ができる。

彼らにはずっと良き隣人でいてほしいです。

 


で、これを踏まえた上で今回の脚本を立てた人は日々樹渉にはこれくらい暴力的な光の男、つまり氷鷹北斗をぶつけねーとな!みたいな凄まじい信条を感じ取ったんですけどどうしたんですか!?

ズ!!SSサンクチュアリで日々樹渉を取り巻く環境は再びの激戦区と化しているのに、まさかこんな角度から新たな第三勢力を巻き起こそうとするなんて思いもしませんでしたよ。ビックリしました。

たしかに蓮巳敬人は暴力的な光の男が好きでしょうよ。これは確信できます。別に私は蓮巳敬人のオタクでも何でもないので本職の方に申し訳が立たないんですけど、多分趣味は似てるからわかる。蓮巳はああいう男、多分好き。

 


そして物語は再びはじまりに戻る。

何度でもはじまり続ける物語、まさかその言葉通りだとはね……

何度でも繰り返し、繰り返し、繰り返し、けれどいつかは終わるかもしれない。

誰かの諦めと、誰かの意志が交わった時、きっとこの旅は終わりを告げる。

はじまった物語は終わらなければならない。幕を下ろす瞬間だって、きっと日々樹渉は愛している。

彼が愛する舞台演劇というものに触れられた気がして、とても嬉しく思います。

 


いやしかし結末を見て思ったのはこれ悟空が止めるべきは三蔵じゃなくて、この惨劇を遥か高みから見下ろし続けている釈迦なんじゃね〜の!?と思いましたよね。

(あんすた世界を踏まえてあえて神と称しますが)この……この手の神はダメですよ。いやね、神という機能であって、そこに人格はおそらくないんですよこの場合。神はいつだって機能的です。あれは人間ではないので。人間であれば人格がありますけど、神は単なる機構であり自然ですから。

とはいえですよ。この……まさに『そこにあるだけ』の概念たる神をブチ殴りたいとの怒りに沸くのは致し方なくないですか!?絶対経典持ち帰って釈迦のことぶん殴って欲しいんですけど……

なんかあんすた世界の神のこともフラッシュバックして、じわじわと釈迦への怒りが沸き立っていて嫌なんですが……

 


とはいえ本当に、あらゆる意味で、劇団ドラマティカという特殊な企画のオープニングに相応しい作品だったと思います。

想像以上に楽しめて自分でも困惑しています。私は舞台観劇でこんなに楽しめるんだ……!

 


さっそく次回公演の予告も発表されましたね。

今度はどんな物語を魅せてくれるのかとても楽しみです。

大変な時期が続きますが、まずは26公演すべて無事に終えられたことを嬉しく思います。

また劇団ドラマティカの世界を浴びられる日を楽しみにしています。

【あんスタ】SS編第3章『シークレットサービス』 感想文

 

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ふ、不穏〜!

確かに閣下はご登場時から、争いのない崇高で平和な世界を望んでいると仰られてはいたが、こうなれとは言っていない!不穏にも程があるだろあきら!

というわけでSS編第3章『シークレットサービス拝読しました。物語の根幹が大きく動く衝撃ストーリーでしたね。私はこういった概念バトルが大好きなので楽しく読めました。単にキャラクター解釈違いが全然なかったというのもある。よかった、あきらと解釈違い起こしたら舌噛み切って死ぬところでした。危ない。

感想文を書いたら9000字くらいになっちゃったので本当に暇な人だけ読んでください。いつにも増して冗長的な文章なので読みづらさエグいかもです、申し訳ない。

ここで書いている神云々の話はあくまで個人の主観に基づいた所感にすぎませんので、特定の個人団体に準拠した内容ではございません。悪しからず。

 

 

☆『ゴッドファーザー』という概念


ゴッドファーザーについてはズ!で『SS』の概要が明らかになった時点から、今は存在しない強固な"はじまり"、概念たる神として登場してきたわけですが。

Adamのふたりは『ゴッドファーザー』に直接的に関わる存在であり、まあそれゆえのAdam(=神が身体の一部を使用して作り出した存在)なのでしょうし名前自体が皮肉にも程があって好きなんですけれど、

ズ!最終章としてリバースライブがあり、アレを前提としてズ!!続編をやるからには、どうしたって『ゴッドファーザー』絡みの話を進めなきゃならないわけですよ。

実際ボギータイムで閣下が仰っていましたからね、未だに我らは神たる父の死骸の上で踊り狂っているに過ぎず、ゆえに今後の厄災に備えなければならないと。今回はその"厄災"の具体的な内容の一端が明かされたというわけでしょう。

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そしてSS予選編は本当にただの予告編でしかなく、全ての物語は本編にて決着がつけられるとも示唆されたわけです。本編において他アイドルとの協調が重要となるのであれば、それに付随したフュージョン企画という側面もあるのでしょうし、なんというか、このメインライターの性癖モリモリゴリゴリの少年漫画的(良い意味で)バトルストーリーに齟齬が生じない程度にゲーム的要素を企画するのがハッピーエレメンツは本当に上手だなって思います。


閑話休題


さて、神とは一般的には宗教的存在、宗教団体の主柱として語られるものではありますが、現代において神が実在していることはほとんどありません。神なるものが原初に存在し、死を迎え、その姿を弟子なり信者なりが語り継ぎ、後世にまで残っていく。往々にして神の実像はその過程で歪められ、もはや実像とは言えぬ虚像に成り下がるわけです。我々人類が世界規模で抱えている恐るべき共通認識それこそが"神"であり、しかしながら神は実存しないため、各々が自由気ままに神の姿を想像するほかないわけです。想像上の神、それこそが偶像です。


あんさんぶるスターズの世界における神とは、すなわちアイドル業界、特に男性アイドル業界の趨勢を担ってきた"はじまりのアイドル"を指しています。ビッグバンであり天空であり、全能なりし我らが父であるわけです。

"はじまりのアイドル"はその後男性アイドル業界を牽引する権力そのものとなり、裏から全てを操る支配者となり、そして死んだとされていました。少なくとも我々が観測しているあんさんぶるスターズの世界では彼はすでに死んでいて、しかしその死因なり死の経緯なりは、なるほど明らかになっていなかったわけです。


そしてあんさんぶるスターズにはもう一人重要なキーパーソンがいます。はい、皆さんご存知『あの明星』です。

『あの明星』についてはサービス当初から示唆されていたものの、これもズ!メインスト第二部が動き出すと同時にようやく全貌が明らかになったわけですが。

アイドル業界が抱えた闇そのもの、汚点の代名詞。口に出すのも憚られる存在。それこそが、我らが明星スバルが焦がれてやまない明星父なわけです。

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明星父は無念の獄中死を迎えたとの描写があったはずですが、今回の閣下のお言葉によれば彼は実は死んでおらず、隠居生活を切望したゴッドファーザーに成り代わっていた、と。

とんでもねえ話が出てきてしまいました。正直深読みオタクの妄言だと思っていた説がまさか……本当にこんな話になるとはね……


まあ、しかしですね、話の辻褄は合うわけですね。

アイドルを愛していた『ゴッドファーザー』が様々に手を尽くして男性アイドル業界を盛り立てていたのは周知の事実ですが、であれば『あの明星』事件後にアイドル業界が斜陽であったのは何故なのか、という。根本的な話ですよね。

いや私は単に推しが死んだからゴッファも弱って死んだのかな……くらいに思っていたのですが、話はそんなに単純ではなかったようです(そりゃそうだろ)

アイドル業界に文字通り食い潰された明星父が、いまもまだ『ゴッドファーザー』として存在しているのであれば、アイドル業界を再び盛り上げる理由はないだろう、と閣下は予測されていました。まあそうだよな、と。閣下や氷鷹誠矢、スバルさんの言を参考にすれば、明星父はまさに明星スバルそのもののような、夜空に輝く一等星のような存在であったといいます。そんな彼が自ら日陰に入って全てを牛耳るなんて真似を望むとは思えない。とはいえ初代『ゴッドファーザー』も明星父に似ていたらしいので、その辺りは……やはり運命的な出会いだったのでしょうが。

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しかし実際に明星父と接触を持ったことのある閣下がそう言うなら、まあそうなんでしょう。このへんはミスリードの可能性もあるので、示唆されている内容をなぞるだけで済ませますが。

指導者にやる気がないなら業界が傾くのは納得です。それでもアイドルを殺し尽くせなかったのは、現『ゴッドファーザー』かもしれない明星父の未練でしょうか。本当に二代目が彼なのであれば、去年のSSをどんな気持ちで見つめていたんでしょうね。息子に嫉妬とかするんでしょうか。ドロドロすぎて嫌なんですけど……(嫌とか言うな……)

 

 

☆三代目の神になる


で、この衝撃展開によって何が問題になるか、つまり閣下が何を重要視したのかというと、『ゴッドファーザー』にしろ『あの明星』にしろ、元はただの人間であったということです。神は最初から神にあらず、結果として神になり、神なる概念として死したいまも男性アイドル業界(つまりあんすたの世界そのもの)を支配しているという厳然たる事実です。

ゴッドファーザー』にとって閣下はインテリア扱いだったとの話もありましたが、今回を踏まえると結局閣下も『ゴッドファーザー』にとっては代役の可能性が極めて高かったわけです。というか閣下が己の存在理由をそのように解釈している可能性が高い。

閣下は神たる父が愛したアイドルになるためにこれまで生きてきて、これからもそのためにしか生きません。そうして彼の父が抱いていたを知る、それこそが乱凪砂の生きる意味です。

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しかしアイドルになり、SSで優勝し、すべてのアイドルの頂点に立つことそれ自体が神になることなのであれば、閣下の最終目標はそれになってしまうわけですよね、理論上。結果的にそこに行き着いてしまうよね?という。


閣下が神になるのが良いか悪いかは別として、まあ神になっちゃったら日和は怒るだろうし、時と場合によっては七種と袂を別つことになりかねないでしょうし。そういった点をファンの皆さんは危惧してい……ますよね?そんな気がするんですが?


巴日和はにとって乱凪砂は家族であり一番であり太陽であるので、彼の選択や意思を最大限尊重します。それが彼自身を傷つけるものでない限り。

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しかし初代にしろ二代目にしろ『ゴッドファーザー』が辿る末路は、アイドルを辞めるという選択なわけです。全てを支配する神になるのであれば、アイドルを引退せねばならないのではないか?だって神は死ななければならないのです。神は死に、実存は失われ、概念と化してこその神なわけです。アイドルとは既に失われた神の"偶像"です。新しい神になるのであれば、後世のアイドルの模範となる"失われた存在"にならねばならない。

その時、乱凪砂が巴日和とは共に在れなくなるのは明白でありましょうし、それを日和が許すかと言われると絶対許さないでしょうし。しかし閣下は強い決意のもと、日和が望む世界を創り守るため、日和の手を離す可能性があるというのが分かってしまったわけです。

いや、いや、閣下ほどのひとであればより素晴らしい何もかも超越した人たる神、神たる人として頂点に君臨することもできなくはないのでしょうし、彼がそこを目指している可能性も大いにあるので、一概には言えないのですが。

みんなで一緒にゴールが昨今のお約束で、そんな世界を日和くんは好んでいる……とコンクエストでも言及していましたし。なによりも日和の気持ちや愛を無下にするなんて閣下は絶対にしないでしょうから。

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そして七種ですが、七種が『ゴッドファーザー』を排除したがるのは二つの大きな理由がありますね。

一つ目は自分という存在そのものを放逐し省みることもなかった彼への私怨、もう一つはビジネスにおける巨大な障壁を排除したい野望です。

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一つ目は我々がプレイヤーという立場を利用してうっかり垣間見てしまっている、"生まれ"という強すぎる七種のパーソナリティが主因ですので、まあ当然の理由です。当然の理由ですがこれを知っているのは現状Edenの皆さんだけなので、周りの子達からすると「なんであいつあんなに感情的になってるんだ?」ぐらいの感じなんでしょうね。気の毒……

ワンダーゲーム及びボギータイムで散々語ってくれたので詳細は省きますが、ともかく七種は自分を産み落とした血族に対して全く良い感情を持っておらず、たぶん許される状況が用意されたら拳銃で撃ち殺しちゃうぞってくらいにはムカついてるはずです。お父さんお母さん、生んでくれてありがとう、死ね!です。まあ彼は賢いので彼を捨てた両親にはほとほと興味はないでしょうし、首を差し出されても殺さないでしょうけど。殺したところでデメリットしかないので。

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(このセリフが三度の飯より好きだから貼りました)

 

そして七種はめちゃくちゃ悪い言い方をすると本当に器が小さいので、一度抱いた悪い感情を簡単には捨てません、というか死ぬまで捨てません。なので『ゴッドファーザー』のことは死ぬまで嫌いでしょうし何の理由もなく唾を吐くと思います。

 

そして二つ目の理由は彼が『ゴッドファーザー』という存在そのものを凌駕するために身につけてきた戦闘能力、すなわちビジネス領域の問題になりますね。新しい事業開拓の際に化石のように散らばっている『ゴッドファーザー』の残留思念、本当に邪魔なんでしょうね。おそらくアイドル業界で何をしようとしてもかの概念に邪魔される。彼の息がかかった人間はまだまだ多く存在するでしょうし、彼が作り上げたシステムはアイドル業界の根幹に食い込んだままです。できればこれらを全て排除して、そこから生まれる利益を全て吸い上げたい。ですので彼は神の死体除去作業を率先して頑張っているわけですね。

で、七種にとって神とは、少なくとも現状においては邪魔くさいだけの障害です。神に付随した『門番』たる大叔父さんもそうです。彼が成し得たい野望を阻害する存在です。

そういった存在に閣下が成ったとき、七種はどうするのか。

 

私はAdamのオタクなのですけど、正直ここに関しては個人的にそんなに思うところはなくて……というのも閣下も七種も非常にシンプルな性質を持っているからです。

彼らの関係ってとても面白くて、周りの人からすると『何も知らない閣下を、七種が苦労して面倒見ている』なのに真実としては『主人は閣下で七種が下僕』という軽い逆転現象が起きてるんですよね。

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しかし我々プレイヤーの視座からすると『七種が閣下を手放したくない一心で頑張ってる』ようにも見える。しかし今回何が見えたかというと『契約関係を相互に再確認する閣下』『閣下を早々に見捨てて撤退する七種』です。

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(「せ、戦略的撤退です!」好きすぎる)

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(無茶苦茶言い訳してる〜〜〜笑)

ヤッタネ〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!すみません本音出ちゃった、絶対この場面では七種にいちばんに逃げ出して欲しかったのでマジでなりふり構わず逃げててほんとに大好きになっちゃいました、そのままのお前でいてくれ、仲間のために死ぬなんてそんな格好良いことすんな、宝物を大事にしすぎてそのうちそんな行動取り出しそうだけど!でも!いざというときは何もかも捨て去って自分一人で惨めに生き残って欲しい!死なないでくれ、死ななきゃなんとでもなるから!頼むから犬死なんてするな〜!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

閑話休題

 

しかしですね、今回七種との繋がりを求めていたのは明確に閣下の方だったので、それが嬉しかったですし……やはり閣下としてはまだ七種を手放す気はないのでしょうね。調子に乗らない限りは便利だし有能なので。本当は助けて欲しかった、って七種に言っちゃうんだ〜って感じでニコニコです。

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七種はたしかに大事なものを大事にしまって美しいものを美しいままで保ちたい性質を持っているのだろうけれど、少なくとも現時点ではやはり自分が一番可愛くて、自分の命を最優先する、そのような選択すると閣下は分かっていたはずです。その上でそんなわがままを言うのなら、最後までついて来てくれたらいいのになぁって、ぼんやりとでも思っているからですか? そうであれば非常に傲慢だと思いますし、そういう傲慢な男が私は大好きです。(何?)

対する七種は基本的に利益の有無でしか人間関係を構築しないのですが、Edenに関しては自らが手塩にかけて育ててきた大事な宝物ですので、もしかしたら話は違ってくるかもしれません。

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七種にとって閣下が有益ではなくむしろ害悪になったとき、七種は閣下と戦う選択肢を選ぶのかどうか。

状況によりけり、といったらこれまでの話になってしまいますが、しかし彼はビジネスマンなので。利のある方を取るだけでしょう。あるいは大事な宝物を傷つけたくないのであれば、地の果てまで逃げ馳せるかもしれませんしね。それまでに培った武器を全部捨てて丸腰で逃げるかもしれない。それでも構いませんし、生きてくれてればなんでもいいです。(本当に何?)

神となり、神になった閣下が作り出す世界が七種にとって有益であることを祈るばかりですね。できる限りAdamにはwin-winであり続けていて欲しいので……。

 

 

☆大叔父の意図、興味、理解不足


大叔父、一体何者なんだ……桜河の間合いってなんだ……尋常じゃない動きをしているから今時珍しい実戦派、いやマジでなんだ……アメリカンマフィアか……銃刀法違反って言おうとしたけどもう颯馬なんかずっとそうだったから今更銃の一つや二つ出てきたところで何にも驚かないプレイヤーになってしまったのが逆に悔しい……

大叔父、マジでアイドルに興味がなくて良いですね。故に彼は敵にならない。アイドルに興味はないが、死んだ神には強すぎる思い入れがある。あいつは厄介オタクですよ、ジャンルに興味ないのに推しはいるんだから……

今回の大叔父、わざわざ三毛縞と手を組んで面倒をかけてやったり、『凪砂さま』(凪砂さま呼びなのめちゃくちゃに良すぎて狂いました、ひとは簡単に狂います)と茨の坊やをまとめて保護しようと動いていたあたり、単なる巨悪というわけでもなさそうなのが分かってきましたね。そりゃ冒頭からあれだけこちらに顔見せしておいて、彼一人だけが敵ってそんな簡単な話にはならないだろうとは思っていましたが。

彼が愛しているのはおそらく初代『ゴッドファーザー』なのでしょうね。散々彼はもう死んでいる、自分だけが生き残った旨の話をしていましたし、彼は『ゴッドファーザー』周りでも非常に重要なポストについていたようですから、事の真相は全て承知の上で、ようやく重い腰を上げて本国に乗り込んできたと。

しかし彼が追及している"御大のご意志"なるものがますますわからなくなってきましたね。アイドル業界をもう一度復興する、ならもっと早く動き出していても良かっただろうし。二代目『ゴッドファーザー』の息の根でも止めに来たんでしょうか?でも初代からしてみれば二代目は待ちに待った後継者だったわけで、それを殺すのは意思に反するのか?いやでも大叔父個人的には二代目のことめっちゃ嫌いそうだし……はい、なきにしもあらずなのでこの話はこれでやめるか……


大叔父面白ポイントその2、あんずの重要性を理解している割に何故重要なのかを全く理解していない

これはしかし仕方のないことだと思うんですね、だって大叔父、アイドルに興味がないので……アイドルたちがどうしてあんずを大切に思うのか、なぜ彼女でなければダメなのか、何も理解していない。しかし有能なのであんずという存在の重要性を確実に抑えている。この歪さがとても良いです。仕事人間って感じで。

あんずが"君たちにとっての神(女神)"であると理解はしているのに、その理由はちっとも理解できない。

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大叔父はアイドルではないしアイドルに興味もない。彼が愛しているのは今は亡き『ゴッドファーザー』だけで、しかしもしかしたら、大叔父が愛したのはアイドルの『ゴッドファーザー』ではなく、『ゴッドファーザー』になってしまった後の彼だったのかもしれません。

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ここまでくるともう明確すぎるのであえて長く語る必要もない気がしますが、あんずってゴッドファーザー』のアンチテーゼなんですよね。したがって『門番』たる大叔父のアンチテーゼでもある。まあ順序は逆ですが。

ゲームの性質上、個を持てない存在。無垢で無為なままでしか在れないプレイヤーという空白

あんず=プロデューサーという存在は埋められない空白であるので、そこに実存はありません。だからアイドルたちにとって彼女は神になり得る。いえ、もっと言えば神が死した世界に光を与える救世主になり得る。メインライターの性癖的に神の父性と母性を対比として利用しているのは明白ですね。母性的神性という意味では母なる海を起源とする奏汰くん、すべての母を目指す三毛縞にも通じるところがあるし、サブマリンもそんな話でしたが、閑話休題

全てを支配し征服する父性的神性、それが『ゴッドファーザー』という死した神の概念で、それこそが大叔父の愛する神だったのでしょう。対するあんずは全てを捧げ全てを愛する母性的神性の象徴です。相容れないふたつの神性の重要性を明確に理解しながら、その本質をわざわざ見ようとしていない、むしろ避けているような大叔父が面白いって話ですね。あの人マジで味方なんじゃないのか……

 

 

☆巴日和のアイドル理論


今回もしれっと巴日和が最強でEveがやばいので、Edenイベの彼らって毎回こうなのか?と震えています。

今回の話においても彼ら二人が全くブレない、立場上物語の根幹に近すぎるAdamの二人が大変な目に遭っていてもいつもの調子で笑ってくれるEveの二人がいるだけでこんなに嬉しい。ありがとうございます。

巴日和のアイドル理論は全く崩れることがない。歌って踊って、笑顔を振りまいて、集まってくれたお客さまみんなを幸せにする、そうしてみんなが幸せになったら、ぼくらも幸せになる。愛の循環、あまねく全てを照らす太陽こそ、彼が目指すアイドルであり、彼は常にそのように振る舞っている。

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そんな彼に救われ、感謝し、弱点をそれとなくカバーし、好き勝手振る舞う彼にどこまでもついていって、表も裏も支えているジュンくん。なんかしれっとおひいさんとなら心中していいって言い出して本当にびっくりしてお前まじでそういうとこだぞ漣ってデカい声出ました。そういうとこあるからほんとに気をつけた方がいいですよ(?)絶対死んでくれないから巴日和は……ダメですよそういう本音をぽろっとこぼしちゃ……

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Eve、巴日和の求める愛の循環がしっかり二人で成立してるからマジで無敵なんですよね。怖。今回はこの二人を起点に事態が好転したのが物語的にも綺麗で良かったです。

一人で無茶したって何にもならないので仲間を頼りましょうね、が今回の大筋みたいなところあるので……

 

 

☆まつろわぬ巨人が抱く『MaM』という夢


『MaM』って三毛縞斑の理想像で、理想郷で、夢なんですよね。MaMで在れさえすればよかったんですよ、本当は。

でも夢ノ咲でもESでもMaMとして在り続けることは簡単には叶わなかった。無理矢理に押し通してきていただけ、世界の理屈を歪め、ルールの穴を突いているだけ。

そういった現状自体を三毛縞はずうっと快く思っていないのでしょう。それに加えて一昨年の抗争時の無力感。物語の根幹に関われなかった後悔。彼が追い求める理想の姿になるために、いよいよ手段を選んでいられないわけですね。

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で、あいつはそういうのを全部一人でやるんですよね。他の誰にも背負わせず、責任も報酬も全てを一人でやってしまう。それができてしまうのが彼にとっての幸福であり不幸でもある。

 

しかし今回怒り狂った桜河のおかげでだいぶ我に帰ったみたいでよかったです。桜河本当にありがとう。感性が近しく、義理人情に厚く、そして暴力となることを望まれて育ってきた君だから、三毛縞斑の魂に声を届けることができる。

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でもね、私は悔しいんです。本当は夢ノ咲にいる間にあんずがこれをやるべきだったんです。でもできなかった。あいつはあんずに何もさせなかった。

あいつは少なくとも維新まで、ずっと八つ当たりをしていただけなんです。物語に関われなかった自分が許せず、大好きな友人を救えなかった自分を許せず、大好きな友人を傷つけた人々を許せず、その後笑ってみんなで手を繋いでゴールするなんて未来も許せなかった。自分の能力を誰よりも信用しているくせに、あいつは自分のことが一番嫌いなんですよ。

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初詣の時にあいつはアイドルを第一目標にさせてくれ、といったんです。アイドルなんて数ある選択肢の中の一つでしかなくて、それに命はかけられないなんて、あんずの前でわざわざ声に出して言ったんです。
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あんずはアイドルのために簡単に命をかけてしまうような子で、きっと三毛縞は彼女のそういう点を憎んでいる。だってそんなことで、他人のために尽くし尽くして死ぬなんて、そんなのはそれこそ存在しない神が担うべき悪行だと思っているからです。だからわざわざあんなことを言ったんでしょう。俺にこれ以上関わるべきではない、だって俺はまだ、君が助けるべきアイドルとはとても呼べないような、遠くにいる男でしかないんだって。あいつ去年の冬になってもなお、予防線を張ったんです。

そうしてズ!!を迎えて、彼は彼が望む夢からどんどん遠ざかっていく。その軌道修正のためのSSでしょうし、そのためのDouble Faceなのでしょうが。そうしてDouble Faceとして活動し、初めて相棒を得て、そうして満足気な顔してあいつが骨董でなんて言ったか……たくさんのアイドルに囲まれて、愛されて、笑っている彼女に向けて、あいつはさよならって言えるんです。言えちゃうんですよね、さよならって……

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でも今回、一人で動いて一人で成果を上げて、その中で自分が築いてきたアイドルとしての人脈を思い知って、いよいよ桜河から最後通告を出されて、ようやく彼は"考え"てくれた。いまの自分、理想の自分、やりたいこと、支えてくれる存在。そういうもののことをやっと考えてくれてよかったですし、であればもうあんずにさよならなんて言えないはずなんです。

命と引き換えにしてでも守りたいほどにかわいいあんずさんに、面と向かって握手できるようなアイドルに、早くなってください。私はその姿が見たいだけです。アイドルとして歌って踊って愛して愛される君が見たいだけです。それがどれだけ難しく、険しい道か、全部わかった上でそれでも私は君を諦めたくない。だってあんずさんは、君を諦めたりしないだろうから。

応援してます、頑張れ三毛縞。

 

 

【あんスタ】バラエティとタッグ/ボギータイム! 感想文

 

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バラエティとタッグ/ボギータイム!を読みました。

 

 

 

私は拗らせた七種のオタクなので正直今回のイベントは予告時点で微妙な心持ちだったんですよ、なぜなら女装させられたからです。

 

いやなんで女装?バラエティで?女装?どう考えても罰ゲームだが?罰ゲームってことは負ける?七種がまた負けるのか?

オタクはいつでも七種に勝って欲しいので、七種が負けるところは見たくないんですよ……………

 

あとなんか女装ってだけで話題になるのも、七種というキャラクターをお笑い種にされてるみたいでモヤモヤしたし、女装とかいう飛び道具使わなくても七種茨は十分面白いキャラクターなんですけど!?的な気持ちにもなってて、本当に厄介オタクの権化みたいなことばっかり考えてたのにイベストが30話あるのを見て腰抜かして黙りました。


これは様子がおかしい、エッツアイベって今まで30話もあったっけ?30話ってめちゃくちゃ長いが?

これはもうストーリーを読んでどれだけ走るかを判断しよう、と渋々決意したのに前半時点で読ませてもらえたのは5話分で、5話じゃ何にも分からん!!!七種がめちゃくちゃ怒ってることしか分からん!!!になって全然何にも分からないままとりあえずイベントは走りました。


イベント走りきってようやく覚悟決めて30話浴びれる〜!と思ったらバトラー始まって気が動転してお預けになり、そしてようやく読みました。

 

 


ボギータイムを読みました。

 

 

 

結論から言うとめちゃくちゃ情緒が乱れていてまだ感情が全くまとまっていないけどこの感情を忘れたくはないので感想を書きます。これは本当に個人的所感なのであまり深く考えずに読んでください、ひとにはひとのボギータイムがあります。

情緒がめちゃくちゃなので乱暴な言葉が出てくるかもしれませんが、先に言っておきますが私はかなりボギータイムに満足しています!満足した上でめちゃくちゃなことを言っています!ごめんなさい!

 

 

 

 

まずですね。

七種が負けたのが悔しい。

 

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なによりも七種が負けたのがめちゃくちゃ悔しい。

七種に負けて欲しくないんですよ〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

少なくともズ!!メインストでも割とあれは負けの部類だし、コンクエストでも総合的には負けだし、今回のは完全に負け。

悔しい。めちゃくちゃ悔しい。

いやこれはでも分かっていた、というか女装見たときに女装がオチじゃなかったら絶対に許さないと宣言していたので見事に的中というか想定の範囲内というか、そう分かってたんですよ。

分かってたけど悔しい!!!!!!

 

 

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おひいがかなり的確なことを言っていましたが、はいそうなんです、七種は調子に乗ると負けるし、多少イライラしていた方が能力値的には高いパフォーマンスを発揮します。

今回の七種はのっけからず〜っと、もう本当にしののんのフォローが入るまでず〜〜〜〜〜っと常に不機嫌で、15話くらいまで読んだところであんまりにも七種がずっと不機嫌なので私の胃もストレスでやられてしまい一旦休むほどには不機嫌でした。

思い返せばここまで明確に七種がずっと不機嫌だったのは初めてなので、私も動揺してしまったというか、今までも何度か癇癪起こしてるのは見たことあったけど身内の前だったし、ここまで他人の前で露骨に機嫌悪くなるのは初めてでは!?などと思い直しまた胃が痛くなりました。


後半、しののんが七種に寄り添って歩み寄って励ましてくれてからは、七種の機嫌も直ってやる気出してきたので、私もかなり胃の調子が快復したのですが、でもね、やっぱり負けてしまって……………

頑張ったのに負けてしまったのが本当に悔しくて、そりゃ世の中頑張っても勝てないことはたくさんあるけど、茨が純粋に誰かの優しさに報いるために、素直にがんばりますよ!って言ったところなんか初めて見たので、やっぱり勝って欲しかったなって我儘が顔を出して悔しくて悔しくて転がって泣きました。天祥院め………………………………………

 


いや最後に美味しいところ持っていったおもしろ天祥院より、そんなことより閣下ですよ。

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閣下に負けたのがめちゃくちゃ悔しい〜〜〜〜〜!!!

クッソ〜〜〜〜閣下、閣下は何でもできるし茨の弱点をよく理解している、本件を閣下と茨の喧嘩と捉えるなら茨の完敗ですよ、反論の余地がないほどに完敗!閣下の方が一枚も二枚も上手だったし、茨が取り得る手段をすべて放棄させて丸腰にさせて、生身の彼を放り出してさあ君はもっと強くなれるよね、なんてそんな、そんなのひどい!!酷いけど閣下は正しいので文句が言えない。


文句が言えないのも悔しい〜〜〜〜〜!!!!!!!!!だって今回閣下が七種に言ってきたこと、すべてその通り過ぎて何の反論もないんですよ。


他人を駒としてしか見ていない、他者とのコミュニケーションを軽視しがち、アイドルとして適応ジャンルの幅を広げるべき、個々の素体の能力値を高めて厄災に備える、個々の能力値を上げることでユニットとしても向上できる、君は独りではない、視野を広げれば独りではないと気付けるのに見ない振りをするのはよくない、みんなと下らない楽しいことがしたかった、調子に乗ると足元をすくわれる


その通りなんですよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ハイ。そうです。本当に反論の余地がないです。

今回、本当に閣下の御言葉には容赦がない。

あまりに容赦が無くて、でも正しい。正しい言葉は鋭利な刃物と同じなので、私がただただしんどくて転がる羽目になりましたが、それにしたって閣下、本当に、容赦がない……………

 

 

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閣下の御言葉全部辛かったけど何よりもこれです。

夢を見るように現実を生きてきた。

これはもう七種の生き方についての言及であって、否定とまで強い言葉ではないけど決して肯定でもなく、つまりお説教です。

ていうかボギータイム、なんと30話使って七種茨に説教するストーリーだったわけですけど、そう考えるとあまりに贅沢なストーリーだったなって感じですし、七種のために30話分も説教してくれる皆皆様に感謝ありがとうにもなるけど、それはそれとして30話も説教されたらムカつくでしょ普通!!しかも正論でメタメタにされてるので反論もできないしただただクソ〜〜〜〜〜!!!!と歯軋りするしかない、やはりしののんが相方でいてくれて本当によかった。

 

閣下からの懇切丁寧なお説教、何度も言いますが事実その通りなので何の反論もできないんですけど、

七種がどうして周りの人間を"きちんと"見てこなかったのか、それは誰のことも信用していないからです。

幼少期に捨てられて過酷な環境で育ちここに至るまで灰色の青春を送ってきた七種は、基本的に誰のことも信用していないし期待していないし、利用価値の有無を基準に人間関係を構築しています。

それはそうあらねば生きてこれなかったからであって、なおかつ信用にたる人間が周囲に一切居なかったからです。

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けれどそのような、他人を食い物にする生き方はいつか身を滅ぼすと既に言及されてるので、あんすた世界において七種の生き方はあまりよろしくない評価を受けているのが分かるわけです。あくまで上手に生き残るためには、という話ですが。彼の生き方が断固たる悪と定義されているわけではないです、実際個人的には、寂しいけれども賢い生き方だと想いますし。

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要するに七種は、他人と深く関わるのを無意識的に避けてきていたのです。

そうならざるを得ない過去だったし、そうあることを彼は選んできた。その方が色々と都合が良かったので。

 

しかしですね、彼はそういった内情や過去を、誰にも話していないんですよ。

人間は言語を介したコミュニケーションに頼りきっているので、話していないことは伝わらないのです。

彼がどんな思いで生きてきたのか、どんな願いを持っているのか、そういったことを、誰にも話していないんですよ。身内にすら。

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だからですね、身内から懇切丁寧に、優しさと真心に基づいて説教されたとき、彼には反論の余地が無いんです。

だって何も伝えてこなかったのだから。

何も伝えていない以上、言い訳できないんですよ。

実際、今回の七種はほとんど言い訳らしい言い訳をしていなくて、身内からの説教を粛々と受けいれているんですよね。正論を突きつけられても、彼には反論する手段がないので。

 

しかも今回、本当に間の悪いことに、彼の不機嫌の原因は、彼の生きる目的と直結したところで生じてしまっていた。

彼が唯一どうにもならない生まれに関わる存在、それに心乱されたところで正論を突きつけられれば、余計に口を噤んじゃいますよね。

珍しく本当に動揺してしまっていたので。

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見返してやりたい人物に、無かったものとして扱われる。

想像を絶する悪夢でしょう。だって七種は、かつて自分を放棄した奴らを、惨めな自分を笑い者にした奴らを、全員まとめて這いつくばらせて見返してやるためだけにこれまで頑張ってきたんです。

生きる指針の空白を突きつけられれば、誰だって揺らぎます。

これは七種が自分で定めた、自分のための生きる目的なので。生まれた時から持っていたものではないのだから、揺らぐのは当たり前なのですけれど。それにしたって、目的自体が無意味だと突きつけられれば動揺します。

 

じっさい今回の七種、珍しいくらい露骨に動揺してイライラして、後半に至るまで全く調子が上がらず空回りでしたし。

私の胃が痛んだのも納得ですよ。

 

でもそんな七種に、他でもないしののんが、“らしくない”と言ってくれたので。

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しののんはほんとうに、愛らしくて素直で優しくて強い子ですね。この子、生命力の塊なので、七種との相性は実はかなり良いだろうとは睨んでましたけど、本当に今回は二人の生き方とか考え方が上手に噛み合ってくれてよかったです。

 

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もうね、本当に素敵な台詞すぎる。

一生懸命頑張るひとは笑われない。かなり性善説に拠った意見ですけど、しののんが言うと説得力が段違いです。

だってしののんは、ずっと頑張ってきたので。

そして頑張ってきたのは七種も同じなので。

頑張ってきたひとが笑われるなんておかしい、もし笑うひとがいても、誰かひとりがカッコいい、可愛いって思ってくれればそれでいい。

めちゃくちゃ強い意見ですよ。しかし真理ではある。

 

七種は頑張ってきた自分を、誰にも晒してきませんでした。

頑張っている自分を、弱い自分を、決して他人には見せまいとしてきた。

彼が追い詰められたとき、内なる『教官殿』に問いかけるのは、彼が内実を曝け出していた人物が『教官殿』以外にいないからでしょう。

丸腰の自分を曝け出すのはとても勇気がいるし、七種の過去を鑑みれば尚更です。

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けれどEdenのお歴々、言うまでもなくかなり強引なので、七種を独りにしないために手段を選ばないんですよね……

まあこのくらい強引な優しさがなければ、確かに七種はずっと独りで生きていけてしまう気がするので、感謝しています。

ありがとうEdenのみなさん、そしてしののん。

 

 

さて、七種がしののんの意見に同意したのは、

七種って本当の本当は、心の奥底では、何か一つでも大事なものを見つけ出せればそれでいい、と

今もそう考えているからではないかと。

 

七種の生きる目的はムカつく奴らを全員見返すことですけど、

七種の根っこの深いところには、いつだって幼少期に溢した言葉が生きているのではないかと思います。

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実のところ、唯一無二を得られればそれだけで満足してしまうのかもしれない。

けれど、満足したらそこで人間は終わってしまうので。

 

 

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無形であやふやで概念的な、されど素晴らしい報酬を目的に頑張るなんて、ひとりでずっと頑張ってきた君には難しいかもしれないけれど、

 


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貪欲に、狡猾に、望むもの全て手に入れて、人生最後に大勝ちするために、一生懸命泥臭く生きていこうな。

頑張るきみは、世界で一番格好良いので!

 

 

七種茨、もっともっと大好きになりました。

ボギータイム、おつかれさまでした!

 

 

【あんスタ】軋轢♦︎内なるコンクエスト 感想文


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軋轢♦︎内なるコンクエスト、初のEden箱イベお疲れ様でした!
5年に及ぶあんさんぶるスターズ人生に於いて最も頑張ったイベントになりました!まさかこんなことになるとはね。社会人として頑張って働く未来のお前は国から給付された金をソシャゲのガチャとイベントに突っ込むよと5年前の私に教えてあげたいですね。


実のところ、コンクエストの予告が出された日、喜びよりも何よりも先に困惑していたのです。

何故なら、
4月末、ワンゲ以来の最高レアリティ、なんならはじめてのガチャ☆5実装にもかかわらず最強の専用衣装を身に纏ってずっと馬鹿にしてきた連中をぜんぶまとめて這いつくばらせて高笑いしにきた七種茨をフィーチャースカウト茨編で浴びてしまいこれまでの人生でいちばんの額を課金したうえで無事に完凸し泣きながら喜んでもうガチャ完凸なんて2度としねえ人生の汚点だよでも私の金で買った七種茨は最強と喚いていた1ヶ月後にフィーチャースカウト泉編の予告が出されてバカヤロウ バカバカヤロウ バカヤロウ 財政的に最悪のタイミングで5年推してきた男の最高の妖精さん衣装出てきたけどバカなのか私がハッピーエレメンツの大株主なのかどう考えても公式が私のツイッターを観測しとるやろと怒り狂っている暇もなくア〜〜〜もう明日にはまたイベントの予告だしなんならテンペストも700万までは頑張ってしまったし頑張ったことに後悔を覚えない最高のfineイベントでしたハイまさかここで箱推しユニットイベはこないでしょワクワクコズミックプロダクションガチャ控えてるし、ン?いやいやいやいやいや、いや、いや?え?Eden?箱?………Eden初めての箱?新曲?アニメOPEDを含めても5曲目の?Edenの新曲、MV?イベント、イベント?会社もしかして私のゲームプロフィール「瀬名推しEdenP」ってやつ見た?ふ〜んなるほど完全にイベントが始まる前に瀬名で力尽きるフラグだし(実際そこそこ爆死した)いやでもまあ特定給付金あるし大丈夫やろ何か軋轢って文字見えたし追放宣言てのもトレンドでみたけどどうせまた七種が何かやらかしたんだろうな閣下とおひいが仲違いするわけないしいやするわけなくないEdenですよ?アンサンブルスクエアの中でも類稀なる完成度を誇るEdenにこれ以上何が起こるっていうんですかねそれはそれとしておひい顔良、世界で一番顔が良いな(同じことを瀬名泉にも言った)これは今こそ完凸して会社にEdenの人気と可能性を見せつけなければならないEdenは油田だって会社に思い知らせなきゃ!きっとEdenのオタクはみんな同じことを考えてるから今回の箱イベめちゃくちゃ盛り上がっちゃうんじゃないかな〜〜〜〜〜〜!?ウオ〜〜〜〜〜〜がんばるぞ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!

になりまして、で結局「完凸はさすがに😅」とか言いながらちゃんと完凸したしイベント終了したら逆にスト開けるの怖くなって3日くらい読めなかったのでフォロワーとモシモシしながら読みました。

 

コンクエスト、読みました。

 

 

【巴日和という偶像】

 

巴日和といえば、太陽のように光り輝き周囲を明るく照らす熱源、天上に咲くひまわり、愛と施しの人、ノブレスオブリージュ、ルート違いの天祥院英智など様々な肩書を持つ(独断と偏見による)アイドルでありますが、
しかし彼の育ってきた環境はそれほど良いものではないと示唆されてきたんですよね。
斜陽の巴財団、アイドル活動にうつつを抜かす道楽息子、そんな烙印を押されて実家では肩身の狭い思いをしてきた…というのは今までにほんの少しだけ顔を出してきた話です。だいたい天祥院からこの話聞いた気がする。

 

つまり巴日和は生まれながらに太陽であるわけではなく、そうある事を選んだんですよね。
彼は彼の人格をそのように設定した。人を愛し、人に愛され、いつでも明るく楽しく歌いながら人生という道を進んでいく、そういう『巴日和』を彼は選び取った。
だからこそ、真っ白な無菌室でなにものにも触れずに生きてきた乱凪砂に愛を与え、家族から歪んだ愛を注がれ路地裏で震えながら生きてきた漣ジュンに愛を与え、そして与えた愛に責任を持ってきた。
愛に満ちて愛を施す己こそ、気高い貴族のように振る舞う己こそ、彼が愛する『巴日和』なのであると、
彼は人生のうちに何度も何度も己に言い聞かせて生きてきた。

 

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後出しのようで申し訳ないのですが、ここまではですね、私も"理解"っていましたよ。
私は自らの人生に、自らが愛を与えた対象に責任を持つ巴日和がすごく好きでして
きっと閣下やジュンくんも、そのようなおひいを愛しているんだろうと思っていたんですよ。
ズ!メインスト2章、3章、ワンゲ、それらで片鱗は見せていましたからね。
特にsagaシリーズにおけるジュンくんとおひいの会話がとても好きで、
『愛を与えられすぎだと感じるならば、ほかの誰かに施せばいい』『自分のことを嫌いになったら生きていけない』『ぼくのためにきみを愛する』
と明文化してるんですよね。最高の男じゃん。
彼の自己愛はそのまま他者への施しと直結している。生まれながらの貴族精神、紳士的振る舞い、これが巴日和のノブレスオブリージュなんですよ。彼は姫である前に貴族である。

 

そして彼は遍く全てを救うことなどできないと知っている。
何故なら彼自身が真に愛されて育ったわけではないからです。
彼はきっと幼い頃から明確に差別されて、愛情の振り分けをされてきた。だから愛される自分を自分で演じて、そんな自分を自分で愛するのが得意になった。


だからこそ、何故自分だけが甘い汁を吸えるのかと悩むジュンくんに対し、与えられすぎだと思うなら誰かに施せばいいと言うわけですね。どれだけ愛らしい子どもでも愛されないことがあると知っているから、せめて身内だけは全力で愛すると心に決めている彼だから、選択の理不尽に足を取られるくらいなら前に進めと言うわけです。

このような巴日和の生き様が見事に言語化されて最高の形で帰結してしまったので、何かもう嬉しいとか通り越してはしゃいだし放心しましたよね。

 

 

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あでも今回のイベントで巴日和は己を『道化』とまで称してきてこれには流石にビックリ仰天でしたね。だから天祥院は巴日和のことが嫌いなんだ……間違えた自分でありつつ『道化』としては誰よりも優れているひびきわたるの下位互換だから……
ズ!!メインストのえ?ぼくこんなスチャラカな感じ?がまさか伏線だとは思いませんでしたよ。

 

 

【『一番目』で『特別』】  


フォロワーは何度か目にしているかと思いますが、巴日和と乱凪砂が現状別のユニットに所属して(Edenではあるものの)別々の学校に通って別の相棒にうつつを抜かせるのは、 彼らの間には魂の結びつきがあるからだと いうのが 私の持論でして 、
というのも私は旧fineのファンでもあるのですが、あの頃から、いやもっとずっと前、出会った瞬間から、彼らだけはユニットなどという枠組みで語るのもおかしいほどに、明確に『身内』であり『家族』なんですよね。あんすたお得意の魂の双子ってやつ。


何がどうあったとしても巴日和と乱凪砂の『いちばん』は揺らがないんですよね。人格が形成される頃から一緒にいるんだもの、そりゃあ誰も介入できませんよ。

前述したような巴日和の幼少期について、閣下の方から言及されたのが驚きつつも嬉しくもあり。
閣下は実際に見てきているわけなんですよね……巴の御家で振る舞う姿も、アイドルとして輝く姿も、どちらもいちばん近くで見てきている。

 

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誰よりも『巴日和』の理解者であって、同じ理想を抱いている。巴日和が設定した『巴日和』を、彼自身と同じくらい愛しているし、彼が『巴日和』らしくあることを望んでいる。

 

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正直閣下が追放宣言云々出し始めたところでEdenオタクのパッションが限界を迎えて嫌だ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!とかなってましたけど全然なんかそんな心配なかったし閣下とおひいがハグした瞬間に私も茨とジュンくん一緒に口開けてポカンになったしぜんぶ演技でした!私は日和くんが大好きだし日和くんも私が好き!うんうんその通りだねぼくは凪砂くんが好きだし凪砂くんもぼくが好きだしぼくはぼくと凪砂くんが愛する巴日和でいなくちゃね!を体感2秒くらいでバシャバシャに浴びまくっていつのまにか感動して泣いてた。

完全に杞憂だったじゃん…………………………

おいイベント開始前の私、イベント開始前、いやEdenっていうかおひいと閣下が揺らぐことなんかあるわけなくない?とか言ってた私、お前が正しかった。巴日和と乱凪砂の対立とかまったくもってありませんでした。すごいじゃん。すごかったです。

 

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『凪砂くんはぼくがぼく自身を汚していることに怒ってた』『対等であるはずなのに見下してた』『君と私が愛する巴日和』
いや強いな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。強くて眩しい。

 

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揺るぎようのない信頼と愛が、彼らのあいだには不変のものとしてあるんですよ……すげ〜じゃん……

『Edenで、Eveで、凪砂くんの対等の友達で、最高のアイドルで、そして巴財団の道楽者の次男坊で、ジュンくんの飼い主で、茨にお小言を垂れる係の人で――』

 

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もう最高以外の何があるんですかね。
巴日和、何一つ捨てないんですよ。拾ったものに責任を持つんですよ。たとえ愛されなかったかわいそうな自分であっても、他人に貼り付けられたレッテルであろうとも、彼は何一つ捨てずにぎゅっと抱きしめて一緒に歩くんですよ。
Edenが巴日和にとって、大切なものになってくれてよかった。

 

 

【ジュンくんと『おひいさん』】


ジュンくんもなかなか大変な家庭にお生まれになって、それでも腐り切ることなく一生懸命頑張って真面目で誠実な男に育った奇跡のハイエナなんですけど、

 

彼の人生の最高の功労者って後にも先にも間違いなく巴日和でしかあり得なくて、
それでもジュンくんの『いちばん』は巴日和ではないんですよね。
シナリオ書くの上手か?
ジュンくんの『いちばん』はどうやら佐賀美陣らしくてそれはそれで爆笑してんですけど、いや本当に漣ジュンくんがいてくれてよかった、漣ジュンくんが出てきてくれて佐賀美陣の胸ぐら掴んであんたは世界でいちばん格好良いアイドルだったのに!と愛憎入り混じった最高級の悲痛の叫びを上げてくれたおかげでアイドル佐賀美陣は成仏できました、本当にありがとうございます、話が逸れた。

 

で、巴日和の『いちばん』もジュンくんではないし、ジュンくんの『いちばん』も巴日和ではない。
それでもジュンくんの人生は巴日和によって照らされて、燃やされて、めちゃくちゃになって、でも巴日和は己が施した愛を決して忘れずに手を掛けるので仕方ないですね〜ってお小言溢しながら一緒に明るい道を歩いていくんだなって感じなのでEveまじでやることねーんですけど、

 

今回意外というかウワッとなったのが、おひい的にはジュンくんの中で己が大きな存在になっていることを、知ってはいるけど認め切れていなかったという、結構中途半端な感じだったんだなというところですね。
おひいは自分の愛の強さを疑わないけど、ジュンくんがそれをどう受け止めるかまでは強制しないので、
そういう意味で少しくらいは不安に思ってたんだなあ、と……

 

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あと『おひいさん』命名の件。
そもそもおひいさんというあだ名を考えつくジュンくん、巴日和概論だけは天性のセンスで満点取るなって感じで大好きなんですけど、
そういうところなんですよ(雑)

 

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お互いがお互いをいちばんに据えられないからこその距離感で、でも一緒にいるのがいちばん心地よい相手ではあるんでしょうね。
本当にやることないですね。Eveのオタク、やることなさすぎてむしろ大変そうだなって……


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↓ここからしばらく推しの話をするので話が長いです↓

 

 

【七種茨は両津勘吉


ひどい小項目もあったものですね。本当に偽りの指揮官完凸してるんですか?

最近仲良しフォロワーと定期的に盛り上がるのがこの『七種茨は両津勘吉問題なんですよ。
いや七種茨、両津勘吉なんだよね。
何が両津勘吉って生粋のビジネスマンというところもそうだし、なにより調子に乗って失敗するんすよ。


いや流石に七種さんも経営者ですし、両津よりは収支の辻褄が合っているはずなんですけど、でもスタンス?オチの付け方?つけられかた?が完全に両津勘吉のあれなんですよ。
何が言いたいかというと、茨の作戦が失敗したとしてもでも彼は両津勘吉なので、致命傷にはならないってことなんですね!死にはしないんですよ!七種茨は死なない限り無敵なので、なので私は七種茨がどんなにメインストーリーでコテンパンにされても、でも七種茨は死なないし🥺となって正気を保ち続けるタイプの七種茨推しだということが最近わかりました。

確かに七種茨が費やした金と時間と思考がなんの脈絡もなく台無しになり七種茨が小悪党だというだけで大損害を被るなんてことがあれば怒り狂って七種茨がどんだけ頑張ってきたかテメー分かってんのか!?!!!!???になるとは思うんですけど、でも調子に乗りすぎてウハハ!になった時はちゃんとそれなりに失敗してくれた方がむしろ『未来』があると思いません?

私は七種茨に人生の勝者になってほしいですが、死なない限りは負けても許します。というか茨自身、ちょっとやそっとの損害では転ばなそうなので、そのあたりを信頼しているというのもある。

 

で、ですね。
私の人生は駆け引き♦︎ワンダーゲームで明確に狂ってるんですけど、何故かと言えばAdamですね。
あのAdamがすべての元凶なんですよ。
駆け引き♦︎ワンダーゲームを全人類呼んでください。
コンクエストで出てきた命の危険というのはマジのあれなのでみんなワンダーゲームを読んでからコンクエストを読んで一緒にチーズフォンデュを食べましょうね。

 

駆け引き♦︎ワンダーゲームで七種茨はあろうことか旧fine、より細かくいうと青葉つむぎ、彼に付随して逆先夏目をターゲットに絞って突撃!侵略!制覇!しようとするわけですがまあ例の如く調子に乗って、で閣下にマジギレされるんですよね。

 

閣下のマジギレは昔のさくまれ〜ちゃんのモノマネというのは置いておくとして、
つまり青葉つむぎという閣下の地雷を察知することができず、屋上から落っことされそうになってめちゃくちゃ焦ってごめんなさいして調子に乗ったことに対して弁明するんですけど、

 

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七種茨くんはいちばん高いところから自分を馬鹿にしてきた連中ぜんぶまとめて這いつくばらせて見下ろして高笑いするためだけに生きている一途な男でして、
そのために日々身を削って会社仕切って事務所に顔出してプロデュースしてアイカツしてるわけですね。

 

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そんな欲深く傲慢な七種茨を、閣下は愛してくれていて、だからこそ彼が道を間違えようとしたとき、手を引いてあげるんですよね。
まあ道を間違える云々も、七種茨自身にとってより良い人生が〜とか他人が語りがちなどうでもいいお節介なわけではなく、
あくまで閣下ご自身の地雷に茨が触れてくるかどうかという、極めて独善的な価値基準で判断されているあたりがハイハイAdamAdamって感じで大好きですね。

 

ふたりとも他者に勝手に評価されて指図されるのが極端に嫌いなんですよね。
茨くんはまあわかるにして、閣下もSSで『ほかにも幸福はあると哀れみを含めて言われるけど、いまが幸せなので、ほかの幸福には興味がない』みたいなことを言っていて、
そういうところ、ふたりは似てるんだろうなって思うし、だからこそ致命的な地雷を踏まずにお互いここまで歩いてきてるんだろうと思います。

 

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まあそんななので、私はAdamの会話がチョ〜〜〜〜〜〜〜好きなんですけど、なのでズ!!メインストでも良質なAdamの会話を浴びて急に満身創痍になったりしましたが、
今回もずっと手叩いて笑ってましたね。リアルに手を叩いて笑いながら読んでしまった。

 

最近の閣下、マジの反抗期なので茨がイライラしてかわいそうですね。
閣下が勝手に神モード発動して茨のおひいも手のひらで転がしちゃおう大作戦がおじゃんになったあとの会話、ほんとに面白すぎてずっと笑ってたんですけど、

 

閣下は茨の露悪的な行いをたしなめたりはするものの、
彼の人格や目的や生き様を決して否定しないんですよね。
彼の毒牙の矛先が自分のテリトリーに入る時はメッ!と牽制するだけで、茨を馬鹿にしたり卑下したり否定しない。
それがね!良いんですよ〜〜〜〜〜〜!

あくまで君のことを愛してるから、信頼してるから、利用してあげるから、だから間違えるなよという、明確な牽制なんですよね。


無条件に愛されるのが死ぬより苦手な七種茨、利用し利用されを前面に出してくれた方がむしろ好ましいのでしょう、閣下がどこまで意識的なのかは分からないですけど、閣下が茨に説教する時はあくまで互いの利害関係を根拠に会話を展開させているので、七種茨のことよくわかってんじゃん……になります。

 

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やっと会話本体の話しますけど、
今回の会話を通して、あ、茨、閣下の前では猫かぶらないんだ!とわかり大変はしゃいでいます。キレ散らかしすぎて猫かぶるの忘れてる!!!
まあ閣下に対して罵詈雑言を並び立てたところで、何一つ閣下のお心を傷つける刃物にはなり得ず、だからこそ喚き散らしてたのだと思うんですが、
それにしたって癇癪の起こしかたがふいに玩具を取り上げられた5歳児のそれマジで七種茨可愛いじゃんって思いました。

カワイイ〜〜〜〜〜〜!!!!!!!本気で怒ってる〜〜〜〜〜〜!!!!!

 

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そして閣下のこの顔である。

いやいや………うるさい死ね!まで出てくると思わなくて、いやほんとにこの子の根っこってスカウト!ギャング時代から本質的に変化してねーな?だから弓弦と永遠にあんな会話してんのか…と謎に納得したりしてオタクは忙しいですね。


癇癪を起こす茨に対していつもと同じ調子で彼のことを『心配』するように振る舞う閣下にもまたイライラするだろうし、まったくとんでもない人を主人に据えてしまったものですね彼も。大事にしてほしいです。

 

いやしかし七種茨、事あるごとに閣下の地雷を踏みかけて怒られてってやってるのを見るに、ホントに人間の感情については苦手分野なのでは?と思わなくもなかったり 特にプラスの感情に対しての苦手具合がすごいですよね。
今回はジュンくんと一緒に天上人たちの愉快な振る舞いに振り回されて……と散々な目にあっていたのでどこかでがっぽり稼がせてあげてほしい。
でも閣下は閣下で茨のことを手放す気は毛頭なさそうなので、永遠に面白い会話しててほしいです。

 

 

 


そんなわけではじめてのEden箱イベコンクエスト、
イベ期間後半毎日朝4時まで叩いて毎日毎日まじでもうここで辞めたい、どうして推しのために走ってるのに楽しくないんだ、辛すぎる、これが苦行か、令和の拷問(フォロワー命名)などとぼやきながらも完凸できて本当に良かったです!
人間は毎日朝4時まで音ゲーをすると精神を病むので皆さんも気をつけてください。まあカード取れたしMVもイベストも最高〜♪になって全部忘れたんですけどね。ひとはまた愚かな選択をきっと繰り返していくんですよ生まれ堕ちたこの世界で。

 

生まれ堕ちたこの世界で

生まれ堕ちたこの世界で

 

しかし巴日和が、私たちの大好きな太陽の彼が、
Edenのみんなと一緒に歌って踊って、
そんな彼らを見て不安を覚える必要は一切ないと、とびきりの笑顔で断言してくれたので、
オタクも最強になりました。

 

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彼らが作る彼らのための最高の世界を、どうか末長く見守らせてください。

おつかれさまでした!