【あんスタ】バラエティとタッグ/ボギータイム! 感想文
バラエティとタッグ/ボギータイム!を読みました。
私は拗らせた七種のオタクなので正直今回のイベントは予告時点で微妙な心持ちだったんですよ、なぜなら女装させられたからです。
いやなんで女装?バラエティで?女装?どう考えても罰ゲームだが?罰ゲームってことは負ける?七種がまた負けるのか?
オタクはいつでも七種に勝って欲しいので、七種が負けるところは見たくないんですよ……………
あとなんか女装ってだけで話題になるのも、七種というキャラクターをお笑い種にされてるみたいでモヤモヤしたし、女装とかいう飛び道具使わなくても七種茨は十分面白いキャラクターなんですけど!?的な気持ちにもなってて、本当に厄介オタクの権化みたいなことばっかり考えてたのにイベストが30話あるのを見て腰抜かして黙りました。
これは様子がおかしい、エッツアイベって今まで30話もあったっけ?30話ってめちゃくちゃ長いが?
これはもうストーリーを読んでどれだけ走るかを判断しよう、と渋々決意したのに前半時点で読ませてもらえたのは5話分で、5話じゃ何にも分からん!!!七種がめちゃくちゃ怒ってることしか分からん!!!になって全然何にも分からないままとりあえずイベントは走りました。
イベント走りきってようやく覚悟決めて30話浴びれる〜!と思ったらバトラー始まって気が動転してお預けになり、そしてようやく読みました。
ボギータイムを読みました。
結論から言うとめちゃくちゃ情緒が乱れていてまだ感情が全くまとまっていないけどこの感情を忘れたくはないので感想を書きます。これは本当に個人的所感なのであまり深く考えずに読んでください、ひとにはひとのボギータイムがあります。
情緒がめちゃくちゃなので乱暴な言葉が出てくるかもしれませんが、先に言っておきますが私はかなりボギータイムに満足しています!満足した上でめちゃくちゃなことを言っています!ごめんなさい!
まずですね。
七種が負けたのが悔しい。
なによりも七種が負けたのがめちゃくちゃ悔しい。
七種に負けて欲しくないんですよ〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
少なくともズ!!メインストでも割とあれは負けの部類だし、コンクエストでも総合的には負けだし、今回のは完全に負け。
悔しい。めちゃくちゃ悔しい。
いやこれはでも分かっていた、というか女装見たときに女装がオチじゃなかったら絶対に許さないと宣言していたので見事に的中というか想定の範囲内というか、そう分かってたんですよ。
分かってたけど悔しい!!!!!!
おひいがかなり的確なことを言っていましたが、はいそうなんです、七種は調子に乗ると負けるし、多少イライラしていた方が能力値的には高いパフォーマンスを発揮します。
今回の七種はのっけからず〜っと、もう本当にしののんのフォローが入るまでず〜〜〜〜〜っと常に不機嫌で、15話くらいまで読んだところであんまりにも七種がずっと不機嫌なので私の胃もストレスでやられてしまい一旦休むほどには不機嫌でした。
思い返せばここまで明確に七種がずっと不機嫌だったのは初めてなので、私も動揺してしまったというか、今までも何度か癇癪起こしてるのは見たことあったけど身内の前だったし、ここまで他人の前で露骨に機嫌悪くなるのは初めてでは!?などと思い直しまた胃が痛くなりました。
後半、しののんが七種に寄り添って歩み寄って励ましてくれてからは、七種の機嫌も直ってやる気出してきたので、私もかなり胃の調子が快復したのですが、でもね、やっぱり負けてしまって……………
頑張ったのに負けてしまったのが本当に悔しくて、そりゃ世の中頑張っても勝てないことはたくさんあるけど、茨が純粋に誰かの優しさに報いるために、素直にがんばりますよ!って言ったところなんか初めて見たので、やっぱり勝って欲しかったなって我儘が顔を出して悔しくて悔しくて転がって泣きました。天祥院め………………………………………
いや最後に美味しいところ持っていったおもしろ天祥院より、そんなことより閣下ですよ。
閣下に負けたのがめちゃくちゃ悔しい〜〜〜〜〜!!!
クッソ〜〜〜〜閣下、閣下は何でもできるし茨の弱点をよく理解している、本件を閣下と茨の喧嘩と捉えるなら茨の完敗ですよ、反論の余地がないほどに完敗!閣下の方が一枚も二枚も上手だったし、茨が取り得る手段をすべて放棄させて丸腰にさせて、生身の彼を放り出してさあ君はもっと強くなれるよね、なんてそんな、そんなのひどい!!酷いけど閣下は正しいので文句が言えない。
文句が言えないのも悔しい〜〜〜〜〜!!!!!!!!!だって今回閣下が七種に言ってきたこと、すべてその通り過ぎて何の反論もないんですよ。
他人を駒としてしか見ていない、他者とのコミュニケーションを軽視しがち、アイドルとして適応ジャンルの幅を広げるべき、個々の素体の能力値を高めて厄災に備える、個々の能力値を上げることでユニットとしても向上できる、君は独りではない、視野を広げれば独りではないと気付けるのに見ない振りをするのはよくない、みんなと下らない楽しいことがしたかった、調子に乗ると足元をすくわれる
その通りなんですよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ハイ。そうです。本当に反論の余地がないです。
今回、本当に閣下の御言葉には容赦がない。
あまりに容赦が無くて、でも正しい。正しい言葉は鋭利な刃物と同じなので、私がただただしんどくて転がる羽目になりましたが、それにしたって閣下、本当に、容赦がない……………
閣下の御言葉全部辛かったけど何よりもこれです。
夢を見るように現実を生きてきた。
これはもう七種の生き方についての言及であって、否定とまで強い言葉ではないけど決して肯定でもなく、つまりお説教です。
ていうかボギータイム、なんと30話使って七種茨に説教するストーリーだったわけですけど、そう考えるとあまりに贅沢なストーリーだったなって感じですし、七種のために30話分も説教してくれる皆皆様に感謝ありがとうにもなるけど、それはそれとして30話も説教されたらムカつくでしょ普通!!しかも正論でメタメタにされてるので反論もできないしただただクソ〜〜〜〜〜!!!!と歯軋りするしかない、やはりしののんが相方でいてくれて本当によかった。
閣下からの懇切丁寧なお説教、何度も言いますが事実その通りなので何の反論もできないんですけど、
七種がどうして周りの人間を"きちんと"見てこなかったのか、それは誰のことも信用していないからです。
幼少期に捨てられて過酷な環境で育ちここに至るまで灰色の青春を送ってきた七種は、基本的に誰のことも信用していないし期待していないし、利用価値の有無を基準に人間関係を構築しています。
それはそうあらねば生きてこれなかったからであって、なおかつ信用にたる人間が周囲に一切居なかったからです。
けれどそのような、他人を食い物にする生き方はいつか身を滅ぼすと既に言及されてるので、あんすた世界において七種の生き方はあまりよろしくない評価を受けているのが分かるわけです。あくまで上手に生き残るためには、という話ですが。彼の生き方が断固たる悪と定義されているわけではないです、実際個人的には、寂しいけれども賢い生き方だと想いますし。
要するに七種は、他人と深く関わるのを無意識的に避けてきていたのです。
そうならざるを得ない過去だったし、そうあることを彼は選んできた。その方が色々と都合が良かったので。
しかしですね、彼はそういった内情や過去を、誰にも話していないんですよ。
人間は言語を介したコミュニケーションに頼りきっているので、話していないことは伝わらないのです。
彼がどんな思いで生きてきたのか、どんな願いを持っているのか、そういったことを、誰にも話していないんですよ。身内にすら。
だからですね、身内から懇切丁寧に、優しさと真心に基づいて説教されたとき、彼には反論の余地が無いんです。
だって何も伝えてこなかったのだから。
何も伝えていない以上、言い訳できないんですよ。
実際、今回の七種はほとんど言い訳らしい言い訳をしていなくて、身内からの説教を粛々と受けいれているんですよね。正論を突きつけられても、彼には反論する手段がないので。
しかも今回、本当に間の悪いことに、彼の不機嫌の原因は、彼の生きる目的と直結したところで生じてしまっていた。
彼が唯一どうにもならない生まれに関わる存在、それに心乱されたところで正論を突きつけられれば、余計に口を噤んじゃいますよね。
珍しく本当に動揺してしまっていたので。
見返してやりたい人物に、無かったものとして扱われる。
想像を絶する悪夢でしょう。だって七種は、かつて自分を放棄した奴らを、惨めな自分を笑い者にした奴らを、全員まとめて這いつくばらせて見返してやるためだけにこれまで頑張ってきたんです。
生きる指針の空白を突きつけられれば、誰だって揺らぎます。
これは七種が自分で定めた、自分のための生きる目的なので。生まれた時から持っていたものではないのだから、揺らぐのは当たり前なのですけれど。それにしたって、目的自体が無意味だと突きつけられれば動揺します。
じっさい今回の七種、珍しいくらい露骨に動揺してイライラして、後半に至るまで全く調子が上がらず空回りでしたし。
私の胃が痛んだのも納得ですよ。
でもそんな七種に、他でもないしののんが、“らしくない”と言ってくれたので。
しののんはほんとうに、愛らしくて素直で優しくて強い子ですね。この子、生命力の塊なので、七種との相性は実はかなり良いだろうとは睨んでましたけど、本当に今回は二人の生き方とか考え方が上手に噛み合ってくれてよかったです。
もうね、本当に素敵な台詞すぎる。
一生懸命頑張るひとは笑われない。かなり性善説に拠った意見ですけど、しののんが言うと説得力が段違いです。
だってしののんは、ずっと頑張ってきたので。
そして頑張ってきたのは七種も同じなので。
頑張ってきたひとが笑われるなんておかしい、もし笑うひとがいても、誰かひとりがカッコいい、可愛いって思ってくれればそれでいい。
めちゃくちゃ強い意見ですよ。しかし真理ではある。
七種は頑張ってきた自分を、誰にも晒してきませんでした。
頑張っている自分を、弱い自分を、決して他人には見せまいとしてきた。
彼が追い詰められたとき、内なる『教官殿』に問いかけるのは、彼が内実を曝け出していた人物が『教官殿』以外にいないからでしょう。
丸腰の自分を曝け出すのはとても勇気がいるし、七種の過去を鑑みれば尚更です。
けれどEdenのお歴々、言うまでもなくかなり強引なので、七種を独りにしないために手段を選ばないんですよね……
まあこのくらい強引な優しさがなければ、確かに七種はずっと独りで生きていけてしまう気がするので、感謝しています。
ありがとうEdenのみなさん、そしてしののん。
さて、七種がしののんの意見に同意したのは、
七種って本当の本当は、心の奥底では、何か一つでも大事なものを見つけ出せればそれでいい、と
今もそう考えているからではないかと。
七種の生きる目的はムカつく奴らを全員見返すことですけど、
七種の根っこの深いところには、いつだって幼少期に溢した言葉が生きているのではないかと思います。
実のところ、唯一無二を得られればそれだけで満足してしまうのかもしれない。
けれど、満足したらそこで人間は終わってしまうので。
無形であやふやで概念的な、されど素晴らしい報酬を目的に頑張るなんて、ひとりでずっと頑張ってきた君には難しいかもしれないけれど、
貪欲に、狡猾に、望むもの全て手に入れて、人生最後に大勝ちするために、一生懸命泥臭く生きていこうな。
頑張るきみは、世界で一番格好良いので!
七種茨、もっともっと大好きになりました。
ボギータイム、おつかれさまでした!